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人間心理

2017/03/13(月)

コント?:ボケ担当の営業マン

 

FROM 安永周平 @博多のオフィスより

デール・カーネギー氏の名著『人を動かす』に、こんな一節がある。

ある大手広告会社の部長から、地方の放送局長宛に送られた手紙があるのだが、それを取り上げてコメントしている。カーネギー氏の批評(ツッコミ)がコントのようでおもしろいので、僕はとても印象に残っている。今日は、そのやり取りをちょっと引用して、あなたにも紹介させていただきたい。

広告会社の営業部長から手紙

拝啓 弊社はラジオ広告の代理業者として常に第一流たらんと念願しています。
わが国の放送事業発足以来、弊社の業績はまことに顕著で、常に業界の首位を占めてきています。弊社は常に各放送局の最近の状況に通じていることを念願しています。貴局の最近の状況につき、至急ご返事願えれば、互いに好都合と存じます。

敬具

追伸
ブランクヴィル・ジャーナル紙の写しを一部同封いたします。
貴局の放送にご利用願えれば幸甚に存じます。

さて、これに対するカーネギー氏のコメントは次のようなものだ。まるでコントやコメディーを見ているような気がするのは僕だけではないと思う。

>拝啓 弊社はラジオ広告の代理業者として常に第一流たらんと念願しています。

君の会社の念願など誰が知るものか。こちらは頭の痛くなるような問題を山ほど抱えている。家は抵当流れになりそうだし、大事な植木は虫にやられて枯れかかっている。株は暴落。今朝は通勤列車に乗り遅れるし、昨夜はどうしたわけかジョンズ家の舞踏会に招待されなかった。医者には高血圧だの神経炎だのといわれる。

そのうえ、どうだろう…イライラしながら事務所に着くと、この手紙だ。ニューヨークあたりの若造に、手前勝手な世迷い言を聞かされてたまるもんか。この手紙が相手にどんな印象を与えるか分からないようなら、広告業なんか辞めて、羊の洗剤でもつくったらどうだ?

>わが国の放送事業発足以来、弊社の業績はまことに顕著で、常に業界の首位を占めてきています。

なるほど、君の会社は大手で業界第一だというんだな。で、それがどうした?たとえ君の会社が、ゼネラル・モーターズ社とゼネラル・エレクトリック社の二大会社を合わせた規模より何倍も大きいとしても、そんなことはどうでもいい。こちらは、君の会社の大きさよりも自分の会社の大きさのほうが気になっている。

せめてバカな小鳥の半分ほどの神経でも持ち合わせていたら、それくらいのことはわかりそうなものだ。君の会社の自慢を聞かされていると、こちらがけなされているような気がする。

>弊社は常に各放送局の最近の状況に通じていることを念願しています。

また、君の念願か!バカやろう。君の念願などにかまっておれるか。こちらの念願は、どうしてくれるのだ。それにはひと言も触れようとはしないではないか。

>つきましては、貴局の週間報告をいただきたく、代理業者にとって必要と思われる事項は、細大もらさずお知らせください。

図々しいにもほどがある。勝手な熱を吹いたあげく、高飛車に報告をしろとは何ごとだ。

>貴局の最近の状況につき、至急ご返事願えれば、互いに好都合と存じます。敬具

ばか!こんなお粗末なコピーの手紙をよこして、至急返事をくれとはあきれたものだ。たぶん、こいつを秋の木の葉のように全国へばらまいているんだろう。“至急”とは、なんだ!こちらも、君と同様、いそがしい。

ところで、君はいったい何の権利があって、偉そうに命令をするのだ。互いに好都合…手紙の最後になって、やっとこちらの立場に気がつきはじめたようだ。しかし、こちらにどう好都合なのか、これではサッパリわからない。

>追伸 ブランクヴィル・ジャーナル紙の写しを一部同封いたします。貴局の放送にご利用願えれば幸甚に存じます。

追伸で、やっと“互いに好都合”だという意味がわかった。なぜ、最初にそれを書かないのだ。もっとも最初に書いたとしても、大して変わりはなかろう。だいたい、こういうばかげた手紙を平気でよこすような広告業者は、頭がどうかしているのだ。君に必要なのは、こちらの状況報告ではなくて、バカにつける薬だ。

…そして、カーネギー氏は「広告業を本職とし、人に物を買う気を起させる専門家であるはずの人間でさえもこんな手紙を書くのだから、他の職業の人々の書く手紙は、推して知るべしである。」と締めくくっている。いかがだろうか?まるで漫才やコントのようではないだろうか?(笑)

コントみたいな飛び込み営業…

ところが、これは笑いごとでは済まされない。このメルマガを読んでいるあなたは、こんな営業はしていないと思うし、当たり前の話かもしれないが、紹介ベースのビジネスを築きたいと思うのであれば、初対面で自分の話をすることはご法度である。にもかかわらず、例えばウチのオフィスに来る飛び込み営業や、時々かかってくる電話営業は、自己紹介が終わった後、正直ほとんど同じようなことを言っている。

「弊社のサービスは大変好評をいただいていて…」
「私どもは、先物取引における最新の情報を…」
「1時間ほど都合のつく時間を教えてください…」

話を聞いてみると、こんなのばっかりだ。そして彼らは、まさか自分がコントの「ボケ」を担当しているなんて思ってもいないだろう。80年前に書かれたこの名著の事例は、現在においても何ら変わらない。そう考えると、いつの時代も変わらない普遍の法則を学び、それに基づいて行動することはとても賢い選択であるように思う。

「迷惑」な営業は嫌われるだけ

僕は「世の中から嫌な営業をなくしたい」と思ってこの事業をやっているので、彼らの悩みを知りたいと思って話を聞くこともある。でも…欲しくない人間からすれば、自分の貴重な時間が奪われる「迷惑」以外の何ものでもないのではないだろうか。

飛び込み営業も電話営業も、言葉を選べば100件中1〜2件くらいは話を聞いてもらえるかもしれない。しかし、ただでさえ相手の立場や悩みを知るのが難しい手段だ。相手の都合を考えることなく自分の話をするだけでは、ただの迷惑になる可能性が極めて高い。そして間違いなく嫌われるし、売れるはずもない。

偉大なる自動車王、ヘンリー・フォードがこんなことを言っている。

「成功に秘訣というものがあるとすれば、それは他人の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることのできる能力である。」

これはセールスに関わる者として、忘れてはいけない言葉ではないだろうか?僕自身も、頭では分かっていても、ふと気がつくとやらかしていることが多いので、気をつけようと思う(^_^;)

PS
この方法なら、相手の立場や悩みを理解するための時間は十分に取ることができる。それも、相手の都合を考え、許可をもらった上で…だ。そして、ボブが教える「手書きの礼状」を正しく書いて送れば、先の残念な広告会社の部長のようにはならない。

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

愛知県の自動車メーカーで4年間エンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、紹介営業に関する教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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