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人間心理

2017/03/20(月)

便器から学ぶ商売の秘訣

 

FROM 安永周平 @自宅の書斎より

昨日は、福岡県人のくせに初めて「門司港レトロ」に観光に行ってみた。門司港レトロというのは、福岡県北九州市門司区にある観光スポットのことで、JR門司港駅周辺地域に残る外国貿易で栄えた時代の建造物を中心に、ホテル・商業施設などが大正レトロ調に整備されている。何やら国土交通省の「都市景観100選」を受賞しているらしく(※Wikipedia参照)、その歴史ある古きよき街並みは、ハイテク化が目覚ましい現代社会において、何だか人の暖かさのようなものを感じさせてくれた。

3連休ということもあってたくさんの人で賑わっており、アジアからの観光客もとても多かった。今日まで「門司港レトロぐるめ博」というイベントをやっていて色んな屋台が出ていたし、まさにお祭り状態だった。そういえば、アインシュタインが宿泊した「アインシュタインメモリアルルーム」なんてのもあった。宿泊しただけで記念館が立つ…偉人の力は凄いのだなと改めて思う。

ただ、こう言っては何なのだけど、僕はその道中で立ち寄った「TOTOミュージアム」の方に心を奪われてしまっていた。僕は元々理系の工学部出身で、大学院では材料物性工学を専攻していた。それに、前々職では自動車メーカーで塗装のエンジニアをやっていたのもあり、もともと「物質」や「素材」が好きだ。だから、陶器やセラミックスの素材が展示してあるTOTOミュージアムはとても面白かった(※ちなみに文系出身の妻もなぜかこうした工業系の観光地が好きである…)。

「入場料が無料」のミュージアム

そしてこのミュージアム、白を基調としたモダンなデザインで、すごくオシャレな建物だし、博物館として十分に楽しめるものなんだけど…なんと無料である。企業のPRを兼ねていることを考えれば、当たり前のことかもしれない。でも、ここには僕らが学ぶべきポイントがたくさんあるような気がする。無料でお客様に楽しんでもらう…これは、何か仕事に応用できることがあるのではないだろうか。

もちろん、製品自体…つまりイケてる便器を無料でもらったりはできないが(もらっても困るしw)、博物館としての「体験価値」は、本当に入場料取らなくていいの?と思うほど高いものだった。まさに無料で何かを与えてもらった感覚である(お客様に価値を提供するのは、何も商品だけではない)。すると、なんだか得体の知れないミエナイチカラがはたらき出す。

というのも、このミュージアムですっかりTOTOのファンになった僕は、次に何かしら便器を買う必要性が出てきたら(たとえば家を買う時、リフォームする時など)、ミュージアムで素晴らしい「体験価値」を与えてくれたTOTOの便器を選ぶだろう。他のメーカーの便器が多少安かったとしても、よほどの差でなければ決め手にはならないと思う。なぜなら人は、知っていて、気に入っていて、信頼している人(会社)からモノを買うからだ。そして、きっと知り合いにもTOTOを薦めると思う。

なんて素晴らしいマーケティングなんだ!

そして、きっと僕だけじゃなく他のお客さんも勝手にTOTOを紹介したり、口コミを起こしてくれたりすると思う。つまり、たくさんのお客が「広告塔」になってくれるわけだ。世の中にはこんな都合のいい方法がある。そういえば、2年前に山崎蒸留所の工場見学に行った時もそうだった。製造工程を見学した後、高価な『山崎25年』のテイスティングで酔いが回っていい気分になり、すっかり山崎のファンになってしまった僕は、お土産売り場で父の日のプレゼントに山崎のウイスキーまで買ってしまった(笑)

TOTOに話を戻すと…さらに凄いと思ったのが、今から99年も前の1918年に『衛生陶器とは何か?』という小冊子を作って、それを無料で配り、啓蒙という名の価値提供をしていたことだ。当時、和式便所が主流で「トイレ=不潔な場所」と考えていた日本人は、今のような洋式の便器の必要性を感じていなかった。そんな時代に、初代社長である大倉和親氏は、「これからの時代は、腰掛け式の便器によって、トイレが清潔で衛生的な場所になるのだ」ということを伝えていたのだ。このように「無料で価値を与える」という今現在においても効果的な方法を、100年も前にやっていたことにちょっと感動してしまった。

歴代経営者の珠玉の言葉

また、ミュージアムの別の部屋には、創業当初からの歴代経営者のギャラリーがあって、そこには彼らが残したいくつかの名言が書かれていた。今日は、そのうちの1つをあなたに紹介したい。それは、森村組(TOTOの前身となる会社)の初代代表、森村市左衛門氏の言葉で…

「人は、常に貸し方に立つべし。」

人は、人に対して会社に対して、常に貸し方に立っていなければならない。自分が受ける以上のものを貸しておく。それも「天に貸す。」という思いで働いていれば、いつかはきっと報われる。

お察しの通り、この場合の「貸す」とは「与える」という意味で捉えることができるだろう。すると、これはまさに、ボブ・バーグ氏が提唱する『与える人が与えられる』というコンセプトそのものであるように思えた。やはり、貸すこと、与えることによって会社は繁栄するし、営業マンは売れるようになるのではないだろうか。

私たち営業パーソンは「何を」与えられるか?

先の話のように、規模は違っても、私たち営業に関わる人間が与えられるのもまた、商品・サービスだけに限らないのだ。事実、2000年から14年連続でMDRT登録をして終身会員となったソニー生命の鎌田聖一郎さんは、保険以外のことでも無料で相談に乗るらしい。

たとえば、主婦のお客様だったら、話のネタが尽きがちなママ友の集まりに出向いて、子どもの習い事や学習塾、住宅ローンの話などを、お客様の友人が興味を持ちそうな話をしたりもするそうだ。実際、当日はママ友数人が集まって、世間一般の子どもの習い事や学習塾のこと、住宅ローンの講義などを聞けるので、参加した方に大変喜んでもらえるとのこと。

お客様とお話する時は、保険とはまったく関係のない用件でも自分が会って、役に立てることはないかを考えるらしい。そして、保険以外の用件でも会っているという話がお客様の知り合いにも伝わると…何が起こるだろうか?その講義に参加したママ友たちが、保険を見直したいと考えた時…いったい誰に声がかかるだろうか?こうなると、紹介へのハードルは自然と下がり、紹介をもらえる数がどんどん増えるのも頷ける。

無料で価値を与える…それを行動に移すことで、あなたのビジネスは今とは、ひと味もふた味も違ったものになるのではないだろうか。自分が役に立ちたい人は誰か、その人たちのために何を与えられるか…ぜひ一度考えてみてはどうだろう。

PS
生命保険の営業パーソンは、逆にちょっとしたひと言で、お客様との関係が切れてしまうので注意したい。たとえばコレはその典型だ…

PPS
改めて読み返すと、TOTOの回し者としか思えない内容である(笑)

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

愛知県の自動車メーカーで4年間エンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、紹介営業に関する教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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