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営業・紹介

2017/04/03(月)

成果主義 vs プロセス主義

 

FROM 安永周平 @博多のオフィスより

先週のメルマガにも書いたけど、先日、オフィスの近所にある福一不動産に成功事例を聞きに行ってきた。不動産業界の営業現場にはとても興味があったし、オフィスから徒歩5分の距離だったので即決で参加してみたが…とても素晴らしい内容だった。

この福一不動産、有名な『ランチェスター戦略』に基づいて、福岡市の中洲を中心に半径たった500Mにエリアを絞った営業戦略を展開している。不動産営業が半径たった500Mに商圏を絞るというのは、業界では非常識だ。ランチェスター戦略によれば正しいと頭では分かっていても、実行に移すのはとても勇気がいることだと思う。

しかし、それを徹底して実践することで、結果として地域に根ざし、お客様との信頼関係に基づいて業績を伸ばしているのがとても凄いと思った。実際、独立当初は年商750万という状況だったのが、10年足らずで年商が24倍、経常利益は27%に成長したのだと言う。

どうやって信頼関係をつくっているか?

その中でも、特に素晴らしいと思ったのは「お客様と信頼関係を作るプロセス」がシステム化されているということだった。話を聞くと…なんと新規のお客様の実に7割が『紹介』だと言う。個人ではなく、会社全体として紹介の割合がコレだけ多いのは、何か理由があるのだろうと思っていたが…ここには社長の古川氏が提唱する法則があった。著書『崖っぷち社長の逆転戦略』の中で、このように言っている。

「見込み客を売上につなげたい」そう願っている人は大勢いることと思います。

「色々な人と深くお付き合いができるようになりたい」
「お客さまに気に入られるようになりたい」
「できる営業社員になりたい」

そう思っている方に共通していることがあります。人とのつながりを深くしようと思っているということです。人とのつながりを深くできるかどうかは、接触回数で決まることをご存知でしょうか?とにかく接点を数多く持つことです。

では、どれくらいの接点を持てば深くなるのかというと、福一不動産には1つの法則があります。それは5回会うことです。これまで1回か2回しか会っていない人を思い浮かべてください。そのまま頭の中で想定してもらいたいのですが、その人と5回会うことができれば、最初に会ったときよりかなり親しい関係になっていると思いませんか?

人は5回会うと、とても親しい関係になることができます。「やあ!元気にしてる?」「お!今日も忙しそうだね」などと声をかけやすくなるような気がしませんか?相手からも気軽に声をかけてもらえるようになると思いませんか?会う回数が増えれば増えるほど、親しくなる度合いは深まります。できればこれくらいという数が、5回なのです。5回会うことができれば、かなり親しくなれると私は思います。

信頼関係を築く『5カウントの法則』

古川社長は、これを『5カウントの法則』と呼んでいる。5回会うことによって、お客様と信頼関係を築くことに大きく貢献できるというわけだ。ただ、こう言うと「そう簡単に5回も会えない」とあなたは思うかもしれない。特に短期間で5回も会うのは、お客様の立場からしても面倒かもしれない。

ところが、福一不動産では擬似的な面会方法をフル活用することで、この問題を解決するだけでなく、営業成績アップにつなげていた。つまり、電話、FAX、ハガキ、手紙、Eメールを活用するわけだ。そして、これらを行った回数がすぐに分かるように、ルールを決めてカウントしている。つまり…

・会う:1カウント
・電話:0.5カウント
・FAX:0.5カウント
・ハガキ:0.5カウント
・手紙:0.5カウント
・Eメール:0.5カウント

というように、対面以外も含めてカウントしているのだ。直接会うことがやはりベストなので、「会う」を1カウントとし、それ以外の方法を全て0.5カウントとして、これらの合計で5カウントを達成しようと言うものだ。たとえば…

①知人の紹介で会った(1カウント)
②会ったその日に御礼のハガキを出した(0.5カウント)
③後日、会いに行くアポイントの電話をした(0.5カウント)
④アポイントの日に会った(1カウント)
⑤会ったその日にお礼のハガキをもう1度出した(0.5カウント)
⑥少し日が経ってからメールを送った(0.5カウント)
⑦近くに来たので、と突然訪問して会った(0.5カウント)

これら①〜⑦を合計すると5カウントになる。『売上』という成果を直接追うのではなく、この5カウントまでのプロセスをしっかりと達成していれば、結果として自然と契約に結びつき、社員の営業成績も上がるというのだ。社内では、これをクラウド上のツールで管理しており、社内トップ営業の方は平均して8カウントを上げているとのこと。お客様のとの接触回数が多いほど、結果として営業成績が上がることが実証されていた。

このようなシステムを使っていれば、誰がどのようなプロセスで成果を上げているのかが「可視化」される。つまり、別の人でもある程度は再現可能な方法論となる(※ちなみに『紹介の連鎖システム』にも手書きの礼状が入っているが、ハガキの感覚的な効果は0.5ではなく0.7くらいで、やはり対面を除く他の接触方法の中でも特別らしい)

プロセスを管理することで成果が上がる

ボブがよく言うように、システムとは「規則的で筋道だった方法を使い、思いどおりに目標へ到達するプロセス」のことだ。先の5カウントの法則をはじめ、こうした独自の「システム」を持つことで、福一不動産は安定して業績を伸ばし続けていた。新規顧客の紹介7割というのも、今ではある程度、予測可能な結果なのでは…と思う。

さて、この事例から僕らが学べることは何だろうか?それは、セールスに関わる人間がフォーカスすべきは、営業成績という「成果」ではなく、それを実現するために必要な「プロセス」だということではないだろうか。なぜなら、成果は自分でコントロールできないが、プロセスは僕らの行動次第でいくらでもコントロールすることができるのだから。僕らも今一度、お客様に買ってもらうまでのプロセスを見直すことで、結果として営業成績を上げることができる余地があるのではないだろうか。

トラブルの多き街、中洲…だからこそ競合も少ない。この地で『ランチェスター戦略』に基づいた戦略を取ることで、半径500M圏内では5割以上のシェアを取っている。何より、古川社長の度胸ある仕事のやり方は、とてもカッコいいと思った。こうした人間味溢れる方が経営する会社は、やはり雰囲気もよく「いい会社だな…」と素直に思った1日だった。

PS
ちなみに、いつもメルマガを読んでくれていて、プロモーターとして活躍する住吉さんも先週のメルマガを読んでこのイベントに参加してくれた。初対面だったのだが…どういうわけか今週、住吉さんの紹介でラジオ(cross fm 福岡)に出演することになるかも(※オファーをもらったのが4月1日だったので、エイプリルフールのドッキリではないかと疑っている…^^;)

どうやらこちらのFRIDAY SPECIAL BAYSIDE FESTIVALという番組の「ネクステージヒーロー」というコーナーの模様(出演予定は、4/7(金) 14:30〜14:50)

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

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筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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