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人間心理

2017/06/05(月)

他人を批判する人に足りないもの

 

FROM 安永周平 @博多のオフィスより…

「文春砲」なんて言葉が流行って1年が経とうとしているが…相も変わらず、テレビを見ていると芸能人や政治家のスキャンダルが多い。こうしたニュースの是非はさておき、報道されたらすぐにネット上に批判的なコメントを書き込む人たちがいる。SNS投稿のコメント欄に、問題を指摘しながら持論を語りまくる人たちがいる。そして昨今、そこにかける情熱(?)というのが、どうもちょっと尋常ではないレベルのような気がする。。。

もちろん、腹の立つニュースも多いので、気持ちは分からないでもないのだけど、「なぜ、そこまで躍起になって書き込むのだろうか?」というのは、僕にとってはちょっとした疑問であり、興味があった。というのも、その理由がわかれば、(自己分析ではないが)自分がそうしたニュース等を見て腹が立つ「本当の理由」もわかる気がしたからだ。ちなみに、誰かが「インターネットやSNSの普及により”有名税が上がった”」と言っていたが、とても上手い表現だと思う。

そして、つい最近、ボブ・バーグ氏がよく名前を出すレス・ギブリン氏の著書『人望が集まる人の考え方』を読んでいた時に、その「答え」を発見したような気がした。あなたにとっては当たり前の話かもしれないけど、もしかすると参考になるかもしれないので、今日は少しその話をシェアしたいと思う。

「自己中」の人は、自尊心が低過ぎる?

ギブリン氏によれば、従来は「自己中心的な人は、自尊心が高過ぎる」と信じられてきた。だから、自己中の人に対応する時は、相手を論破したり、言い負かしたりして、その人の高慢な鼻をへし折ることがベストだと思われてきたわけだ。事実、現在は「論破」という言葉に憧れを持つ若者も多いみたい。しかし、あなたも経験があるかもしれないが、「人に動いてもらう」ことが目的の場合、この解決策が上手くいくことはまずない。

理論武装をして、相手を言い負かし、論破できたとしよう。あなたは、その時だけは気分がいいかもしれない。ちょっとした優越感に浸っているかもしれない。しかし、論破された相手はいったいどんな気持ちになるだろうか?あなたの理屈に納得して、気持ちよく動いてくれるだろうか?残念ながら、現実は真逆だ。相手は恥をかかされたと感じ、あなたを敵とみなし、態度を硬化させ、もちろんあなたに協力してくれることもなくなるだろう。もし、これが商談や交渉の場で起こったら…あなたにとっていったい何の得があるだろうか?

こうしたやり方が上手くいかない原因はシンプルだ。というのも、臨床心理学の研究において、自己中心的な人は、自尊心が高過ぎるのではなく「低過ぎる」ことが分かったからだ。自尊心の低い人は、自分の間違いを指摘されたり、ちょっとした批判の眼差しを向けられただけで一大事のように思えてくるもの。他愛のない発言を皮肉・嫌味のように捉える人は、自尊心が低いために苦しんでいると見てまず間違いない。

他人を批判・口撃する人の2つの心理

同じように、すぐに感情的になって激昂する人や、相手をこき降ろす傲慢な人も「低い自尊心」のために苦しんでいる。おそらく、ネット上で批判的なコメントを繰り返し書き込む人も、(本音のところでは)こうした悩みを抱え、苦しんでいるのではないだろうか。そして、こうした人の行動を理解するには、2つの心理を知っておく必要がある。

①他人をこき下ろすことで、自分の重要性を高めようとしている

②間違いを指摘されただけで、ただでさえ低い自尊心が崩壊するのを恐れている

こうした人は、いつも心の中でビクビクしながら他人と接している可能性が高い。つまり、自尊心を傷つけられるという不安に耐えられないので、他人にやられる前に相手を攻撃(口撃)することもある…というわけ。時々、誰が見ても明らかに間違っているのに、「自分は間違ってない…」と頑なに態度を変えない人がいるけど、多くの場合はこうした心理が働いているはず。そして、このような人は、僕らが想像するよりもずっと多いのだろうと思う(※もちろん、僕らが仕事で関わる人の中にも)。

しかし、相手が意固地になったり、口撃してきたりする原因が「自尊心の低さ」であることを理解していれば、あなたも相手を批判して火に油を注ぐようなことはしないだろう。低い自尊心で悩んでいる人に、手厳しい意見を言ってはいけない。そんなことをすれば、相手はますます態度を硬化させて、こちらが望むように動いてくれることはなくなってしまう。仮に議論に勝ったとしても、相手との人間関係が崩壊し、敵を作ってしまうだけだ。何より、あなた自身の人としてのレベルを下げてしまう。

「人生の成功は対人関係が9割」

これは、ボブがよく使う言葉だ。ちょっと周りを見渡してみてほしい。あなたが知っている経営者、営業パーソンの中で、最も大きな成功を収めているのはどんな人だろうか?その人が持っているのは、優れた頭脳や専門技術だろうか?少し考えてみれば、事業で大成功を収め、家庭でも幸せな人生を送っている人の共通点は、驚くほど謙虚であり、「人間関係の技術」に長けていることだとわかるのではないだろうか。

そして、僕らセールスに関わる人間は、このことを本当によく理解しておかなければならない。いくら正論を振りかざしたところで、自分の発言・行動が相手の「自尊心」を傷付けているのなら、それは僕らが望む結果には結びつかないだろう。相手の発言に対しても、売り言葉に買い言葉で反撃してはいけない。自尊心の低い者同士では「大人な会話」は成り立たない。

人間関係の最重要ポイントは、レス・ギブリン氏曰く「人は大抵の場合、自分の自尊心を満たすために行動する」ということだ。だとしたら、こちらが望むように相手に動いてほしいのなら、あなたは「相手の自尊心を満たす言葉」をかけなければいけない。そして、これは受け身ではなく、僕らが先に取るべき行動のはず。あなたの仕事は、相手の間違いを指摘して正すことではない。相手の自尊心を満たし、たとえ気難しい相手であっても、自分の味方になってもらうことだ。

PS
フランクリン、リンカーン、ガンジー、マザーテレサ…歴史上の偉人に学ぶ「人間関係の技術」については、ボブが詳しくまとめているので参考にしてみてほしい。

ボブ・バーグ流「人が動いてくれる技術」

PPS
ゴシップネタを見て腹が立つ自分も、「自尊心が低いなぁ…」と気付いた月曜日。まぁ、そんな自分も受け入れて…今週も頑張っていきましょう(^_^;)

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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