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リーダーシップ

2017/09/04(月)

苦しみを乗り越えても成長しない

 

FROM 安永周平 @博多のオフィスより…

もう4年も前のことになるんですが…8月の頭、クソ暑い真夏日に「神戸24時間リレーマラソン」という大会に参加したことがあります。運動不足を解消するために当時通っていたジムで、担当のトレーナーと話している際に、僕が「元陸上部だった」と口を滑らせたのが失敗でした。その瞬間、彼の眼の色が変わり…

トレーナー「安永さん!リレーマラソン出ません???」

安永「え、リレーマラソン?(何そのキツそうな響き…)」

トレーナー「今度、ウチのジムでチーム作って出るんですよ。」

トレーナー「今、メンバーを募集してて…っていうか陸上部ですよね?」

安永「いや、俺は短距離だったから、長距離はむしろ苦手…」

トレーナー「いやいやいやいや、全っ然大丈夫ッス!!!」

と、若い兄ちゃんの暑苦しい誘いを断りきれずに、リレーマラソンの詳細も聞かされぬまま、気が付いたら2ヶ月後に出場することになっておりまして。今考えてみたら、何を根拠に大丈夫と言っているのか1ミリも分からない超強引なセールスだったと思います(苦笑)。で、何より問題だったのは、クロージング後に聞かされた、リレーマラソンの「前」にくっついている言葉ですよ。

“24時間”リレーマラソン

1周2kmを12人でリレーで回しながら「24時間延々と走る」っていう、まぁひとことで言えば”変態”が集うイベントです(※選手の皆さんスミマセン…^^;)。「ちょっと待て!」って話ですが、時既に遅しです。この取引には返金保証が付いていませんでしたw 予定がないと言った手前、仕方なく腹をくくるわけですが…24時間なんて、コンビニ営業か「リゲイン」を飲んだ企業戦士にしか不可能なことだと思っていましたからね。僕にとっては未知の世界です。そして、実際に当日に走ってみて、予感は確信に変わりました。

というのも、1周目を走り終わって、他の11人が走っている約90分間を休んで、また自分の番が来て2周目を走り終わってゼーゼー言ってる時、ふとスタート地点に目をやれば、運営スタッフが…

「残り21時間」

という死刑宣告のような文字を書いたスケッチブックを掲げてるわけです。「その情報要らねぇ!」「励みにならねぇ!、心折る効果しかねぇ!」という僕の心の叫びをよそに、どっしりと構える運営スタッフ。先がどんなモンか想像もつかないので超気持ちが萎えたのを覚えています。

しかしまぁ、他のメンバーが走ってると自分だけリタイア…なんて気にはなれないのが人間です。正直、練習不足は否めなかったのですが、人間って「やらなきゃいけない状況」になったら頑張れるものなんですね(※タイムのことはさておき…^^;)。

昼の12時スタートで、翌日の12時に終了だったんですが、「残り3時間」とかなるとゴールが見えてきます。最後の方は、正午に向かって超暑くて眠くてキツかったけど、みんなヘロヘロになりながらも全員でゴールしました。ゴールの後は…そりゃあ爽快でした。振り返れば24時間…苦しみを乗り越えて、もの凄い達成感でした。

「達成感」は気持ちがいい。しかし…

繰り返しますが、こうした苦しいことの後って、もの凄い達成感が得られます。そして、「あぁ、自分は頑張った」とか「この経験が、いつかきっと役に立つ」なんて思ったりするものです。言葉を変えれば、この経験、苦しみを乗り越えて自分が「成長した」と感じているのかもしれません。

実際、世間ではよく「苦しい時こそ、成長するチャンス」とか「本当の成長は、苦しみの先にある」といったようなことが言われます。それに、そうした話は毎晩のように、人生の先輩方が居酒屋で美談として語っているかもしれません。しかし、これって本当にそうでしょうか?

苦しみを乗り越えても、人は成長しない?

少なくとも、先の24時間リレーマラソンでの苦しみは、僕自身の成長には繋がりませんでした。正直、タイムにさえこだわらなければ、あの環境…他の人が頑張って走ってる状況なら、たぶん誰でも、イヤでも最後まで走り切れると思うのです。つまり、たった1日腹をくくれば、この種の達成感というのは誰でも味わえます。しかし、そこに本当の意味での「成長」があるかというと疑問です。

もちろん、優秀な人であれば、この経験に何かしら別の意味付けをして、それを次の行動へのモチベーションとして昇華させることで、自身の成長につなげるのかもしれません。しかし、その場合であっても、リレーマラソンを走った行為自体が成長を生んだわけではないと思うのです。

エベレストに登頂した男性の深イイ言葉

以前、エベレスト登頂に成功した登山家が、インタビューでこんな事を聞かれたそうです。「エベレストの頂上に立って、心は強くなりましたか?」と。そう聞かれた彼の答えはNOでした。しかし、彼が続けて答えたコメントが印象的でした。

「登頂した瞬間、気が抜けてしまいました。だが、登頂したとき、僕の心は確かに強くなっていました。登頂するためのプロセスの中で強くなったのです。」

彼はエベレストに登るために、何年にも及ぶ計画を立て、それに従って毎日を懸命に過ごしたのです。そんな「毎日の努力の継続」が心を強くしたと言います。つまり、彼が強くなったのは「その登頂までのプロセス」の中であって、登頂した瞬間ではありません

人は「目標へ到達するプロセス」の中で成長する

人は、何か大変な事をやり遂げた時に、大きく成長するのだと思いがちです。達成感もありますから、そう思いたいでしょう。しかし、残念ながら真実はそうではありません。人を成長させるのは、「自分にできる努力を日々どれだけ長く続けたか?」であり、その継続した長さに比例して、人は強くなり、成長するのです。

恥ずかしながら、僕がリレーマラソンを走ったケースはそうではありませんでした。もし、目標タイムを決めて、毎日練習してきたのであれば話は別でしたが、現実はヒドい練習不足のまま参加しました。当日は確かに超頑張ったのですが、頑張ったのは「たった1日」です。そして、翌日に残ったのは成長ではなく、激烈な「筋肉痛」でした(笑)。

誰しも一時的には頑張る。だからこそ…

一時的に頑張った経験なら、誰にだってあるでしょう。だからこそ、それでは突出した成果など上げられないのです(だって、みんなやってますからね)。そして、他の人…その他大勢のライバルがやらないのは、目標を決めて、そのために必要な計画・行動を続けること。地味なことかもしれませんが、「継続は力なり」の力に勝るものはありません。そして、ほとんどの人がやらないからこそ、圧倒的な成果につながるのはあなたもご存知のとおりです。

イチロー選手だって毎日素振りしてるんですから、僕ら成長途中の人間が日々の努力を怠っていては目標が叶うべくもありません。僕も自分への戒めとして書いています。毎日ちょっとずつでもいいので、目標を達成するための行動を、ぜひ一緒に続けていきましょう。

PS
社長や職場のリーダーなら、こうした姿勢がなければ部下もついてこないでしょう。
「何を言うか?」以前に、「誰が言うか?」のパワーは大きいですからね。詳細はコチラご参考…

伸びる会社のリーダーがやっている「社員に動いてもらう秘訣」

PPS
24時間リレーマラソンへの再チャレンジに誘われたら、ボブの交渉術をフル活用して全力で断ろうと思います。おぉなんか自分、成長したなぁ…(違)

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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