ホーム > トヨタで学んだ問題解決のコツ

リーダーシップ

2017/09/11(月)

トヨタで学んだ問題解決のコツ

 

FROM 安永周平

よく色んな人から「もったいない」と言われるのですが、僕は新卒でトヨタ自動車にエンジニアとして入社して、3年半勤めて退職しました。「せっかく天下のトヨタ自動車に入ったのに…」「給料もいいし、そのまま勤めていれば一生安泰だったのに…」ってな具合です。

実際、僕が辞めた後、リーマンショック・円高で落ち込んでいたトヨタの業績はみるみる回復し、過去最高益を上げ続け、純利益2兆円を上げました。振り返ってみると僕がいた3年半は、正に業績が谷の時期で、完全に景気がいい時のボーナスを貰い損ねた感じです(笑)。まぁ、そのお陰でセールス・マーケティングの世界に入ったわけですが…

トヨタ全社員・共通のフレームワーク

そんな僕の失敗談はさておき、トヨタでは新入社員研修の中で「トヨタの問題解決」というフレームワークについて、かなり多くの時間を取って教え込まれます。これはトヨタの全社員が使う、問題を発見し、解決に導くための8つのSTEPです。具体的には…

STEP1:問題を明確にする
STEP2:問題をブレイクダウンする
STEP3:達成目標を決める
STEP4:真因を考え抜く
STEP5:対策を立てる
STEP6:対策をやりぬく
STEP7:結果とプロセスを評価する
STEP8:成果を定着させる

…といったものです。STEP1〜8の中でPDCAサイクルが回るようにもなっています。当時、未熟だった僕にはこの凄さが分かりませんでしたが、今考えてみると本当に優れたフレームワークだと思います。まずこれらを研修の中で徹底して教え込まれ、配属後も重要な成果報告などの場では必ずこの8つのSTEPに沿って報告をしなければいけません。

というのも、思考のプロセスが統一化されていないと議論が噛み合わないことが増えます。チームのメンバーが増えれば増えるほど、この問題は悪化します。そうならないように、最初の段階で全ての新入社員が同じフレームワークで考えるように、徹底して教育されるというわけですね。8万人を超える従業員をかかえる大企業では、こうした思考プロセスの統一化は有効なのだろうと思います。

ところで、このうちSTEP4の「真因を考え抜く」は、有名なのであなたもご存知かもしれません。知らないという方も、次のフレーズなら聞いたことがあるのではないでしょうか?

「なぜなぜを5回繰り返せ!」

実際、この言葉は社外でも多くの人が知っています。そして、この言葉のポイントは、ある問題があった時、安易にその原因を決めつけてはいけないということ。というのも、私たちは普通、問題を発見した時、最初の「なぜ?」を考えることで、直接的な要因となりそうな事実を推定します。

しかし、これを1〜2回しかやらないと、思い付きの対策に飛びついてしまうことになります。これでは、問題は根本的には解決しません。たとえば、あなたのチームで「スタッフの商談力の低下」という問題が事実としてあるとしましょう。この時、「なぜ?」を繰り返す回数が不十分だと…

問題:スタッフの商談力が足りない
なぜ① → スタッフの活動量が足りない
なぜ② → スタッフの意識が低い

…となり、ここで終わると「スタッフの意識が低い」ということを原因として結論付けてしまうわけです。しかし、原因は本当にスタッフの意識でしょうか?もしそれが本当なら、「意識の高いスタッフだけを採用する」ということを対策として取り組むことになります。

しかし、超有名・優良企業でもなければ、これは現実的ではありません。結果、社長や営業部長が「もっとやる気を出せ!」と叱咤激励するだけで、何も変わらないのがオチです。そして、スタッフの成長の機会を奪ってしまう可能性だって高いです。何より、この「スタッフの意識が低い」という原因の決めつけは、問題解決においてやってはいけない間違いを犯しています。それは…

問題の原因を「人」にしてはいけない

問題の本当の原因(真因)を、安易に「人」の問題にしてはいけないということです。スタッフの「問題意識が低い」とか「やる気がない」といったことを原因にするのは、止むを得ない場合を除いては避けなければいけません。なぜなら、人を原因にしても問題は根本的には解決しないし、その人への「人格攻撃(口撃)」へと繋がりやすいからです。

「だからお前はダメなんだ!」「なぜお前はそんなにやる気がないんだ!」といった詰問(※質問ではなく「詰問」です)をすれば、スタッフは自尊心を傷付けられ、ますます態度を硬化させるでしょう。問題は解決しないどころか、悪化の一途をたどるだけです。

「誰が悪いか?」ではなく「何が悪いか?」を考える

それに、こうした人の原因は、なぜなぜを繰り返すプロセスではよく出てきますが、さらになぜなぜを続けられる場合がほとんどです。言ってみれば、思考の深掘りが甘いのです。実際、「誰が悪いか?」という問題は、多くの場合「何が悪いか?」という問題まで深掘りできるもの。たとえば、先の例で言うと…

問題:スタッフの商談力が足りない
なぜ① → スタッフの活動量が足りない
なぜ② → スタッフの意識が低い
なぜ③ → 活動しても成果を上げる自信がない
なぜ④ → 成果を上げる方法がわからない
なぜ⑤ → 具体的なやり方を教えていない(真因!)

というように、なぜなぜを5回繰り返すことで初めて、真因である可能性が高い原因にたどり着きます。これなら、対策打てますよね?精神論・根性論ではなく「週2回、1時間スタッフへの教育・相談時間を設ける」といった、現実的にも実践可能な対策が浮かんできます。そして、これがわからなければ、根本的な問題解決にはつながりません。

先日の記事で、「誰が正しいか」<「何が正しいか」といった話をしましたが、問題を発見する際にも同じことが言えます。「誰が悪いか」<「何が悪いか」を考えることが大切です。たとえば、業務のプロセスや仕組み…といったこと。一方で、「誰が悪いか?」といった犯人探しは、その人を追い詰める効果はあっても、問題を解決する手段として有効だとは言えません。

人を口撃しても問題は解決しない

原因を人に求めても、問題は解決しません。あなただって、商談や交渉が上手くいかない原因を相手に求めたりはしないでしょう。新たな知識を学ぶこと、商談のトレーニングをすること…自分がコントロールできる物事・行動の中に原因はきっとあるはずです。

それに、対人関係のエキスパート、レス・ギブリン氏曰く「人は大抵の場合、自分の自尊心を満たすために行動する」のです。相手に責任を求め、自尊心を傷付けるのではなく「本当の原因(真因)は何か?」ということを深く考えることも、私たちにとって大切なことではないでしょうか。

PS
ちなみに、もし説得・交渉をはじめとした対人関係を円滑にする「具体的なやり方」を知らないなら…コチラオススメです。

ボブバーグに学ぶ「対人関係の技術」とは?

PPS
もう1つ言うと、なぜなぜは「5回」というのがポイントです。なぜなら、仕事でそれ以上繰り返してしまうと…個人的に都合が悪いことに、最後は必ず「社長のせい」になってしまうからです(苦笑)

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

 

※以下の内容に同意の上ご登録下さい

当社は、「良質な情報と教育を通して、人々の生活を向上させること」を企業理念とし、インターネットにおける書籍、デジタルコンテンツ教材等の販売、セミナー運営事業を行っております。当社はこのような事業活動を行う上で、個人情報を保護、管理することが重要であると認識するとともに、これが当社の社会的責任および責務であると考えております。そこで、当社は個人情報保護マネジメントシステムを構築すると共に、以下に掲げる個人情報保護方針(以下、本保護方針と呼ぶ)を制定し、個人情報保護に努めてまいります。

 

法令、規範の順守
当社は、個人情報に関する法令、国が定める指針その他規範を順守いたします。

 

個人情報の取得・利用・提供
当社は、個人情報を取得する際にはその利用目的を明確にし、利用目的の達成に必要な範囲内で取扱います。また、目的外利用を行わないための体制を構築し、当初の範囲を超えて取扱う場合には改めて本人の同意を得るなど規程に従った対応を行います。

 

個人情報の安全対策
当社は、個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止及び是正に関して、必要かつ適切な安全対策を実施いたします。

 

苦情および相談について
当社は、個人情報の取扱いに関する苦情及び相談については、お客様相談窓口にて受け付け、また個人情報の開示等の求めにも、適切かつ迅速に対応いたします。

 

個人情報保護マネジメントシステムの継続的改善
当社は、適切な個人情報保護に関する規程、ルール、行動規範を定め、個人情報保護に関するマネジメントシステムを運用します。また、マネジメントシステムが適切に実施できているかを定期的に確認・監査・見直しを行うことにより、継続的に改善いたします。

 

寿コミュニケーションズ株式会社 代表電話番号
TEL:092-272-1187 FAX:092-292-6773

 

2.個人情報の取扱いについて

 

当社は、お客様から個人情報をご提供頂く場合、予め個人情報の利用目的を明示し、その利用目的の範囲内で利用します。予め明示した利用目的の範囲を超えて、お客様の個人情報を利用する必要が生じた場合は、お客様にその旨をご連絡し、お客様の同意を頂いた上で利用します。当社が保有する個人情報の利用目的は下記の通りです。

 

お客様に関する個人情報

 

ご注文された方の個人情報:サービス実施と商品納品およびメールマガジン配信のため

メールマガジン申込みされた方の個人情報:メールマガジン配信のため

無料ビデオ申込みされた方の個人情報:サービス実施とメールマガジン配信のため

無料ウェブセミナー申込みされた方の個人情報:サービス実施とメールマガジン配信のため

お問い合わせされた方の個人情報:お問い合わせに対する回答のため

アフィリエイターの個人情報:アフィリエイターへの連絡や報酬支払いのため

採用応募者・就労された方に関する個人情報

当社の採用に応募された方の個人情報:当社採用業務における応募者対応のため

当社に就労された方の個人情報:人事労務関連業務における従業者対応のため

 

3.個人情報の適正な取得

 

当社では、個人情報の取得は、適法かつ公正な手段で行います。

 

4.個人情報の提供

 

当社は、次の場合を除き、お客様の個人情報を第三者に開示または提供しません。

お客様の同意がある場合

法令に基づく場合

人の生命、身体又は財産の保護のために必要であって、お客様の同意を取ることが困難な場合

利用目的の達成に必要な範囲で、個人情報の取り扱いを委託する場合

合併、会社分割、営業譲渡その他の事由によって事業の承継が行われる場合

 

当社は、上記(1)に関わらず、お客様へのサービス提供、お問い合わせ等への対応に関して、当社の関係会社や代理店より対応させて頂くことが適切と判断される場合に、お客様の住所、氏名、電話番号等を当該関係会社等へ提供することがあります。この場合、お客様は当社に対し当該関係会社等への個人情報提供の停止を請求することができます。

 

5.個人情報に関するお問い合わせ

 

お客様の個人情報の開示・訂正・削除等に関するお問い合わせは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

6、その他の事項

 

1. アクセス情報について

当サイトでは、より良いサービスをご提供させて頂くために、アクセスログ情報を取得する場合がございます。予めご了承下さい。アクセスログの取得はお客様の個人情報を特定することを目的としたものではありません。

 

2. クッキーについて

当サイトでは、より快適にご利用して頂くために、サイトの一部でクッキー (Cookie)を使用しております。クッキー及びIPアドレス情報については、それら単独では特定の個人を識別することができないため、個人情報とは考えておりません。なお、クッキー情報については、ブラウザの設定で拒否することが可能です。

※以下の内容に同意の上ご登録下さい

当社は、「良質な情報と教育を通して、人々の生活を向上させること」を企業理念とし、インターネットにおける書籍、デジタルコンテンツ教材等の販売、セミナー運営事業を行っております。当社はこのような事業活動を行う上で、個人情報を保護、管理することが重要であると認識するとともに、これが当社の社会的責任および責務であると考えております。そこで、当社は個人情報保護マネジメントシステムを構築すると共に、以下に掲げる個人情報保護方針(以下、本保護方針と呼ぶ)を制定し、個人情報保護に努めてまいります。

 

法令、規範の順守
当社は、個人情報に関する法令、国が定める指針その他規範を順守いたします。

 

個人情報の取得・利用・提供
当社は、個人情報を取得する際にはその利用目的を明確にし、利用目的の達成に必要な範囲内で取扱います。また、目的外利用を行わないための体制を構築し、当初の範囲を超えて取扱う場合には改めて本人の同意を得るなど規程に従った対応を行います。

 

個人情報の安全対策
当社は、個人情報の漏えい、滅失又はき損の防止及び是正に関して、必要かつ適切な安全対策を実施いたします。

 

苦情および相談について
当社は、個人情報の取扱いに関する苦情及び相談については、お客様相談窓口にて受け付け、また個人情報の開示等の求めにも、適切かつ迅速に対応いたします。

 

個人情報保護マネジメントシステムの継続的改善
当社は、適切な個人情報保護に関する規程、ルール、行動規範を定め、個人情報保護に関するマネジメントシステムを運用します。また、マネジメントシステムが適切に実施できているかを定期的に確認・監査・見直しを行うことにより、継続的に改善いたします。

 

寿コミュニケーションズ株式会社 代表電話番号
TEL:092-272-1187 FAX:092-292-6773

 

2.個人情報の取扱いについて

 

当社は、お客様から個人情報をご提供頂く場合、予め個人情報の利用目的を明示し、その利用目的の範囲内で利用します。予め明示した利用目的の範囲を超えて、お客様の個人情報を利用する必要が生じた場合は、お客様にその旨をご連絡し、お客様の同意を頂いた上で利用します。当社が保有する個人情報の利用目的は下記の通りです。

 

お客様に関する個人情報

 

ご注文された方の個人情報:サービス実施と商品納品およびメールマガジン配信のため

メールマガジン申込みされた方の個人情報:メールマガジン配信のため

無料ビデオ申込みされた方の個人情報:サービス実施とメールマガジン配信のため

無料ウェブセミナー申込みされた方の個人情報:サービス実施とメールマガジン配信のため

お問い合わせされた方の個人情報:お問い合わせに対する回答のため

アフィリエイターの個人情報:アフィリエイターへの連絡や報酬支払いのため

採用応募者・就労された方に関する個人情報

当社の採用に応募された方の個人情報:当社採用業務における応募者対応のため

当社に就労された方の個人情報:人事労務関連業務における従業者対応のため

 

3.個人情報の適正な取得

 

当社では、個人情報の取得は、適法かつ公正な手段で行います。

 

4.個人情報の提供

 

当社は、次の場合を除き、お客様の個人情報を第三者に開示または提供しません。

お客様の同意がある場合

法令に基づく場合

人の生命、身体又は財産の保護のために必要であって、お客様の同意を取ることが困難な場合

利用目的の達成に必要な範囲で、個人情報の取り扱いを委託する場合

合併、会社分割、営業譲渡その他の事由によって事業の承継が行われる場合

 

当社は、上記(1)に関わらず、お客様へのサービス提供、お問い合わせ等への対応に関して、当社の関係会社や代理店より対応させて頂くことが適切と判断される場合に、お客様の住所、氏名、電話番号等を当該関係会社等へ提供することがあります。この場合、お客様は当社に対し当該関係会社等への個人情報提供の停止を請求することができます。

 

5.個人情報に関するお問い合わせ

 

お客様の個人情報の開示・訂正・削除等に関するお問い合わせは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

6、その他の事項

 

1. アクセス情報について

当サイトでは、より良いサービスをご提供させて頂くために、アクセスログ情報を取得する場合がございます。予めご了承下さい。アクセスログの取得はお客様の個人情報を特定することを目的としたものではありません。

 

2. クッキーについて

当サイトでは、より快適にご利用して頂くために、サイトの一部でクッキー (Cookie)を使用しております。クッキー及びIPアドレス情報については、それら単独では特定の個人を識別することができないため、個人情報とは考えておりません。なお、クッキー情報については、ブラウザの設定で拒否することが可能です。

 

ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

THE GO-GIVER SNS