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リーダーシップ

2017/12/06(水)

ある指導者に学ぶ影響力の極意

 

FROM ボブ・バーグ

2013年の12月5日、世界は偉大な人物を失った。
彼の名はネルソン・マンデラ。南アフリカの元大統領であり、享年95歳だった。

私たちは南アフリカの”タタ”(父)たる彼の感動的な逸話の数々知っている。
ましてや、ここで言葉を費す必要もないほどである。

しかし、私が今回の投稿で議論したいことがある。それは、彼がその影響力を行使しえた5つの原則についてだ。敵対する人々ですら敬服の念を寄せるほどの究極のインフルエンサー(影響力を行使できる人)たる彼の生き様から私たちが学ぶべきことは多い。

では、彼はどのようにその影響力を行使できたのであろうか?
さっそくではあるが、順を追ってみていこう。

影響力を行使しうる5つの原則とは?

1.自分の感情をコントロールすること

彼は若くして南アフリカで白人が黒人を差別していたアパルトヘイト(人種隔離 注釈1)政策を撤廃を求め、運動に身を投じていた。

しかし、政府側から国家反逆罪という不等な判決を受ける。この判決によって彼は、27年間もの尊い時間を獄中で過ごすことを余儀無くされる。その後、世間や世界からの釈放を求める声の高まりによってようやく彼は釈放された。

当然のことだが、彼はあらゆる憎悪を抱き、あらゆるメディアなどに対してこの不等な扱いに対して激しい怒りを表現してもよい機会があったはずだ。

しかし、彼はその選択はしなかった。その代わりに彼は、黒人の平等を重んじる人々とともに歩む偉大なリーダーとしての役割を果たすことを選択した。さらに投獄されたにも関わらず、彼は黒人と白人が共に暮らすことできるような国家の在り方を模索したのである。

2.お互いの信念の違いを理解すること

白人の権利を主張する代表者と黒人の平等を唱えるマンデラとは確かに異なる信念(彼らのレンズから見る世界観)を持っていた。

しかし、彼は白人たちの人種差別的な考え方には同意することはなかったがその存在があることを理解していた。

これゆえに、白人と黒人において根深い対立が生じていることを理解した上で、彼はこの問題を克服できるよう最大限の努力を払うことにしたのである。

3.相手のプライドを尊重すること

彼は聡明だったのは、相手の信念に基づく人種差別的な考え方を変えようと努力したが、それが途中で無駄であることに気づいたことである。そこからは彼は対立関係にある白人側のプライドを尊重した上で対話にのぞむことにした。

したがって、彼は、信念が異なることを理由に白人に対して侮辱や罵倒といったことはしなかった。こうした彼の配慮がなければ、今日の私たちが教科書などで知る人種の和解・協調へとつながることはなかっただろう。

4.適切なフレームワークを持つこと

今回のような白人と黒人の対立関係の場合では、白人側が適切なフレームワーク(思考の枠組み)を持つことが非常に難しかったことも事実である。

例えば、”黒人と白人が一緒になるとトラブルになるので、お互いの平和の為にも、黒人と白人を分けましょう”といったアパルトヘイトを当たり前だと思っているような白人の信念の中でフレームワークを再設定することは困難を強いられた。

しかし、彼は先ほども述べたようにお互いが理解し、尊重を目指す上で相手側のフレームワークを再設定するために心を砕いたのであった。

5.共感を示して気配りを心がけること

彼には、特筆すべき政治的なスタイルがあった。それは、相手の政治的弱みを的確に見抜きながら、それを攻撃するのではなく受け入れやすい提案を行っていく政治スタイルをとっていたのである。これによって政敵からも理解や信頼を得ていたうえに、敵対関係である白人たちを味方どころか彼の支持者すら変えていった。

こうした影響力を行使しえた結果、最終的に彼は全民族融和の象徴として、南アフリカの新大統領に迎えられることとなる‥

マンデラ氏の生き様から私たちが学ぶべきこと

さて、ここまで彼の影響力について5つの原則を学んだ。加えて、彼の壮絶な生き様は私たちにとっても強いメッセージとして与えられることだろう。

だからこそ、国家間で混迷を深める時代において、彼から学ぶことは大いにあるのではないだろうか?

私たちは、彼の偉大な魂と英智を決して忘れてはならない。

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ネルソン・マンデラの影響力への考え方は私たちとって大きな示唆を与えるものでした。ですが、この「影響力」の本質をあなたは理解しているでしょうか?このことを理解することはあなたが影響力を高めるために有効なはずです‥

「影響力」の本質とは?

注釈1
アパルトヘイト(Apartheid)は、アフリカーンス語で「分離、隔離」を意味する言葉で、特に南アフリカ共和国における白人と非白人(黒人、インド、パキスタン、マレーシアなどからのアジア系住民や、カラードとよばれる混血民)の諸関係を規定する人種隔離政策のことを指す。かねてから数々の人種差別的立法のあった南アフリカにおいて1948年に法制として確立され、以後強力に推進されたが、1994年全人種による初の総選挙が行われ、この制度は撤廃された。

 

 

 

この記事の執筆者

ボブ・バーグ Bob Burg

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

 

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

 

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

 

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。

 

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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