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人間心理

2018/07/06(金)

本当の敵を知っているか?

 

 

FROM ボブ・バーグ

最近のことだ。私がTwitterを見ていて、印象に残った投稿がある。それは…

「敵対する人々にも彼らなりの世界がある。そして、彼らがその世界の主人公であることを理解できていなければ、真の敵は理解できていない」

この投稿は、プロの脚本家としても知られるジョン・ロジャース氏のものだ。脚本家とは、主に映画やテレビドラマなどといったストーリーを作り上げることが仕事になる。さて、大抵の物語には主人公もいれば、敵役もいる。そして、私たちの心を揺さぶる物語には魅力ある敵役がいるものだ。

つまり、彼の投稿の意図するところは、敵役が見ている世界観がわからなければ、真の敵役を描くことができない。でなければ、脚本家はいいストーリーは書けないといったところだろう。だとすれば、彼は後進のためにこのような助言をしたのかもしれない。だが、彼のこの助言はこの分野にとどまらず、私たちの日常でも共有されるべき価値あるものだと私は考える。

私たちは信念体系によって意思決定している…

私の音声プログラムやブログの中ではしばし、信念体系…いわゆる自身の主観によって世界を見ているといったことを述べてきた。この信念体系とは無意識のレベルで機能している。ご存知の方は繰り返しになるが、私たちは言動や行動の多くを無意識によって支配される事実に気づいていない。言い換えるならば、ほとんどの人が思い込みうち意思決定を下している。

だからこそ、私たちはその意思決定が意識的なものか無意識的なものなのかを絶えず問いかける必要がある。そうすることによって、相手に対してポジティブな関わりをもたらすことができる。そのうえで、ロジャーズ氏の投稿はこうしたテーマにおいて高いレベルの視点をもたらしてくれる。

さて、昨今の政治などが良い例かもしれない。アメリカにおいては2つの主要な政党があるのはご存知のことだろう。一般的に私たちは、これら党の理念や信条を支持することによって、投票行動や支援活動を行ったりする。(この例示において注意して欲しいのは、特定の候補者や地方自治体ではなく、あくまで2大政党の前提という点になる。)

この時にありがちなのは、支持者が”自分自身こそが正義であり、対立する政党や支持グループを悪そのものであるかのような捉えてしまう”ことだ。一旦、こうした頑な世界観から見てしまうようになると、あらゆるメディアや周囲の意見も受け付けない上に自分の都合のいいように解釈してしまう。

どうすれば、敵対する人々を理解することができる?

一定の段階であれば、相手の視点を理解することに努めて、冷静に問題を議論するような過程までは達することができるかもしれない。しかしながら、相手を敵や悪として捉えているような場合には十分ではない。では、このような場合はどうしたらよいのか。これにはロジャース氏の助言にもある通り、彼らには自分自身の世界観があり、その世界の主人公であるという考え方が理解の手助けになる。

実のところ、対立する政党や支持グループの意見や考え方を知るための記事や書籍があるものだ。もちろん、それを通じて、相手がどう考えているのか伺い知ることができる。だが、最もベストな方法としては相手に直接会って意見を聞くことにある。しかし、こう指摘する人もいるだろう。そんなやり方では相手がどう考えているか、その理由や背景などを教えてくれないのではと。確かにそのようなこともあるかもしれない。

しかしながら、ここにこそ答えがある。自分自身が属していない組織やグループに会ったり、意見交換することはとても重要なプロセスになる。それは、自分自身の敵意にも向き合わなくてはならないしあるいは相手の敵意に身構えたくなるような気持ちになるかもしれない。しかし、このプロセスを経ることがなければ、相手の世界観を見ることはより一層困難になってしまう。

あなたは”敵を味方”にすることができる…

言い換えるならば、彼らも私たちと同じように自分自身の世界の主人公である。その主人公は正義であり、当然、悪となる存在もあることだろう。興味深いことに、彼らも同じような仕組みで見ているものだ。だからこそ、あなたが彼らをよりよく理解しようとするならば、おそらく彼らもあなたをよりよく理解することにつながるかもしれない。

さて、もし政治的な対立でこのような視点に立てるようになれば大したものだ。これができるようになれば普段の日常でも、理解したり、協力関係をうまく結ぶことが出来なかった人々に適用できるようになる。それは、飛び込み営業での見込み客かもしれないし気難しい取引先かもしれない。あるいは厳しい条件を突き付ける上司でも動かない部下でもあるかもしれない。さらには関係が冷え込んでしまった身近な友人や家族かもしれない。そうなのだ、覚えていておいて欲しいのは、彼らには彼らなりの世界があり、その主人公として生きているということ。

ともすれば、あなたもまた脚本家として彼らの物語に変化をもたらすことができるかもしれない。そう、敵を味方へと。私の意図していることがわかっていただけるだろうか?

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もし、これまであなたの意見や提案に反対してきた人々を味方に変えることができるとしたら…

21世紀のデール・カーネギーと呼ばれるボブ・バーグが教える交渉術とは?

 

 

 

この記事の執筆者

ボブ・バーグ Bob Burg

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

 

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

 

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

 

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。

 

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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