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交渉術

2019/03/25(月)

引き算ができない小1の娘が…

 

FROM 安永周平

先日、妻から面白い話を聞きました。なんでも同僚の男性が、小学1年生の娘さんの宿題を見ていたらしいんですが…カンタンな算数の問題が解けないとのこと。引き算の文章問題だったみたいなんですが、順を追って正しい解き方を何度教えても、自分ではなかなか解けるようにならないらしいんですよね。

「なんでできないんだ!(怒)」

いっこうに解けるようになる気配がない…そんな娘さんの姿にたまりかねた男性は、イライラして「なんでできないんだ!」と怒りました。すると案の定、娘さんは泣き出してしまったのです。彼は悩みました。正しい解き方を分かりやすく教えているのに、できない。「自分の教え方が間違っているのか…」と不安になりました。

そこで彼は、本を読んだり知り合いに相談したりして、1つの方法を見つけました。その方法を試してみることにしたのです。後日、その方法で再び、娘さんの宿題を見てやったところ…これが効果テキメン!驚くことに、娘さんはその場で自分で解けるようになったのです。いったい何が起こったのでしょうか?娘さんの頭脳が一気に上がる…そんな魔法を彼が手に入れたとでもいうのでしょうか?

娘が自分で解けるようになった魔法

もし、あなたに小学生のお子さんがいるのであれば、この方法が気になるのではないでしょうか。そして、これは高度な技術でもなければ、お金がかかる方法でもありません。誰でもカンタンにできる方法で、娘さんは自分で引き算の問題を解けるようになったのです。では、その方法とはいったい何でしょうか?

ここまで勿体ぶっておいてなんですが、その方法は極めてシンプルです。何かというと、娘さんに「なんでできないんだ!」と怒るのを止めて、その代わりに「頑張れ、できるよ!」という言葉をかけたそうです。そう、たったこれだけです。”怒る”代わりに”勇気づける”言葉を使う…それだけで娘さんは、自分で解けるようになったらしいんですよね(笑)

子供が求めているのは「正しさ」か?

僕は子育ての専門家でもなんでもないので、詳しいことは分かりません。でも、少なくともこのケースでは、娘さんに必要だったのは「正しいやり方」ではなく、応援してくれる(勇気づけてくれる)言葉であり、存在だったのではないでしょうか。だからこそ、父親であるその男性が、応援の言葉をかけてくれただけで状況が変わったのだと思います。

もちろん、もっと高度な数学の問題になると、単に「頑張れ、できるよ!」と言うだけでは不可能でしょう。その問題を解くために10の知識が必要で、そのうち1の知識しかなければ、残りの9の知識をその場で習得するというのは現実的ではありません。しかし、問題を解くのに必要な知識が5で、持っている知識が3〜4であれば、その場で身につけながら解けることもあるはずです。

正しさが必ずしもベストではない

そうした場合、必要なのは「正しさ」や叱責ではないのでしょう。それよりも、お子さんが自分で解き方を学ぶ勇気だったり、応援してくれる存在だったり…そういった要素の方が子供の成長に寄与するのではないかと、先の話を聞いて思いました。それに、これは大人でも同じようなことがあります。

事実、部下に「これやっといて」と仕事を指示するよりも、「一緒に頑張ろう」と言った方が、明らかにパフォーマンスが向上することは多いです。どうすればいいか分からない部下にとっては、やり方を細かく教えられることよりも、上司が応援&サポートしてくれるという安心感の方がずっと大切だったりするんですよね。

人を動かすのは正論ではありません。正しいことを言えば相手に伝わる、相手が言うことを聞く…なんて思っているとしたら、とんでもない間違いです。そもそも、人は自分の意見を否定されたり、間違いを指摘されたりすることが好きではありません。部下の仕事を評価する時、お客様の反論に対応する時…全て同じです。

商談で正しさを優先してはいないか?

ですから、たとえば商談の場でお客様の意見が明らかに間違っている場合でも、あなたがそれを指摘すれば、その人が反感を抱く可能性は高いでしょう。相手はプライドを傷付けられたように感じ、立場を守るために自分の意見に固執するに違いありません。「買うこと=自分の間違いを認めること」という図式が出来上がれば、お客様が買ってくれるわけがありません。

あなたが「正しさ」にこだわって、相手を論破すればするほど、相手はあなたに嫌悪感を覚えます。このような場合、正しさなんてクソの役にも立ちません。それよりも、相手の悩みや不安に共感し、その悩みを一緒に解決するサポート役を買って出たほうが上手くいく可能性は上がります。ですから、正しさにこだわるあまり、目的を見失っていないか…と、時々自分に問いかけてみるのはいいかもしれませんね。

PS
もっと詳しく知りたい方は、ぜひコチラを読んでみてください。商談・交渉の場では、本当にこれを知っているかどうかで結果が180度変わることもありますから。

営業マンが「もっと早く知りたかった…」と嘆く話

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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