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習慣化

2019/09/04(水)

トイレ掃除で変わった高校

 

FROM 安永周平

これは、広島県のある高校で実際にあった話です。この高校の荒れっぷりはハンパじゃありませんでした。校内暴力は日常茶飯事、学級は崩壊し、入学者の半数近くが中退するといった有様でした。もちろん校内はゴミだらけ。教室の床の上に教科書やジャージが散乱し、机の向きもバラバラという状態です。教師にも、諦めに近い雰囲気が漂っていました。

2001年の4月に教頭として赴任した山廣康子先生は、複数の教師の言葉に衝撃を受けました。それは「問題行動を起こす生徒は1学期で辞めていくから、学校は2学期には静かになる」というものでした。生徒が辞めるのを待つなんて、正常な教育現場の姿とは思えません。山廣先生は、改革を決意します。

学校が変わる大きな転機

学校が変わる大きな転機となったのは、同年の12月に行った「全校トイレ掃除」です。公衆トイレの掃除をボランティアで行っている『広島掃除に学ぶ会』の指導を受け、教員、生徒全員で取り組みました。対象は全校114個の”便器”です。

素手によるトイレ掃除に、生徒は、はじめは及び腰でした。ところがやってみたらどうでしょう。自分の手でトイレがピカピカになったことに感動しました。トイレと同時に、自分の心もきれいになったのです。また、何かをやり遂げたという達成感も自覚できました。

変化は劇的に起こりました…

山廣先生は「やればできる」という言葉を大切にしていますが、まさにそれを生徒が実感したのがこのトイレ掃除だったのです。そして、トイレ掃除の結果、学校は確実に変わり始めました。それまでが特にひどかっただけに、変化は劇的でした。

荒れた校内もだいぶ落ち着きを取り戻し、トイレ掃除の翌年にはなんと7年ぶりに体育祭を開催できるまでになりました。かつては草が生い茂り、ただの空き地と見間違うばかりの様相をしていた校庭はキレイに整備され、当日は生徒たちの明るい声が響き渡りました。懸念されていた生徒の問題行動など、1つもありません。

最も驚いたのは誰か?

「まさか、再び体育祭が開けるとは…」と、この変わりように、地元の人も教員も驚きを隠せませんでした。しかし、最も驚いていたのは他ならぬ生徒たち自身だったのです。生徒たち自身も「変わりたい」という欲求はあったのです。しかし心はそう簡単には変わりません。そこに、環境整備が導入され、目に見えるものが変わり、大きな変化を達成できたのです。

この話は、株式会社武蔵野で常務取締役を務める矢島茂人さんの著書『会社は環境整備で9割変わる』の中で紹介されているエピソードです。これは、高校でも私たちの所属する会社でも同じでしょう。人が変わるためには、「環境を変えること」がいかに大きなパワーを発揮するのかわかるのではないでしょうか。

人が変わるために必要な3つのこと

有名な話ですが、経営コンサルタントの大前研一さんは「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは決意を新たにすることだ。」と言っています。

2番目の住む場所やつきあう人を変えるのは、まさに環境を変えることですよね。僕らは環境から受ける影響から逃れることはできません。であれば、まずは自分の周りの環境が変えられないかを考えてみるのは、自分を変えるための非常に有効な手段だと言えそうです。引越しとか、転職とか…実際に大きな変化が起こりますしね。

時間の使い方で大切なことは?

しかし、引越しや転職というのは、誰もが簡単にできる話ではないでしょう。だからこそ、自分ができる範囲で環境整備に取り組むことは大切ですね。そして、先程の3つのうち、残りの1つは「時間配分」を変えるということでした。これは、時間管理やタスク管理…といったことが思い浮かびますよね。

中でも、特に自分を変革するのに有効な時間の使い方は「習慣化」です。毎日、この時間にこれに取り組む…と決めていると、意思決定によってエネルギーを消費することなく、自分にとって重要なタスク(行動)を実践することができます。この”エネルギーを消費することなく”というのが結構大きなポイントです。

無駄にエネルギーを浪費しないこと

僕らは目まぐるしく変化する社会に生きていますから、日々たくさんの情報を取捨選択しなければいけません。その度に、脳のエネルギーを消費しているわけですから…こうした負担を減らしてあげるのは、身体的にも精神衛生上もメリットがあります。新しいことに取り組むにはエネルギーが残っていないと無理ですから、浪費しないことが大切です。

「変わろう」と思っている人は多いですし、成長したい、変わりたいと思うこと自体は素晴らしいことです。しかし、それが「決意」だけでは実現しないことは知っておく必要があります。特に、習慣の力を上手く使えば、現実的に自分を変えていくことができますから…環境整備と合わせて活用したいですね。

PS
自分を変えるための習慣化については、こちらがオススメです。

決意するだけで満足してしまう人の共通点

 

 

 

この記事の執筆者

安永 周平 Shuhei Yasunaga

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

 

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

 

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。

 

 

 

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筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

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