FROM ボブ・バーグ
「人は誰でも、それをすることで自分が幸せになると信じることをするが、その全ての行動が幸せに直結しているわけではない。人は間違いを犯すものだ。しかし、全ての行動は自分の幸せにつながると思ってなされている」。
これは私のメンターであり、トップセールスでもあり、政界でも活躍した故ハリー・ブラウン氏の言葉になる。そんな彼が1960年にある短い原稿を2本書いていた。これらの原稿のうち1本は、人間の本質について考えたもの、そしてもう1本はセールスをテーマにしたもの。しかし、彼の死後しばらくの間はこれらの原稿が世間の目に触れることはなかった。
その後、彼の妻がこれらの原稿を発見し、出版社に持ち込まれた。そうしてこれら2本の原稿が、1冊の本として出版された。本のタイトルは『The Secret of Selling Anything(仮邦題:あらゆるセールスの秘密)』。この本は、セールスに直接的に関わっていてもいなくても、すべての人におすすめできる良書になる。
ハリー・ブラウンが発見した3つの原則
さて、ハリー・ブラウンが成功をおさめるにあたりその大きな助けとなったのは、彼が「本質を見抜く目」を持っていたことだった。彼は現実に根ざし、人々の本質や人生の本質を見抜いていたのだ。そのうえで、彼が本の中で前提として扱っている法則が3つある。
さて、その原則とは何だったんだろう。それは、冒頭にも触れた内容も含むが、次の3つになる。
◎原則1 :誰もが幸せを求めている
冒頭で触れたように私たちの誰もがこれをすれば自分が幸せになれると思うことをしている。とはいえ、その行動が必ずしも望んだ結果につながるとは限らない。とはいえ、誰もが幸せを求めていることは間違いない。
◎原則2 幸福とは相対的なものである
幸せの感じ方は人それぞれ異なる。また、何に価値を感じるかは人によって違う。ある人にとって幸せにつながることが、他の人にとっては無意味だったり、あるいは逆に不幸につながることさえもあるものだ。
◎原則3 リソースには限りがある
誤解しないで欲しいが、この世界には誰もが幸せになるための充分なリソースで満たされている。けれども、ある特定の文脈においては、こういったリソースには制限が加えられることになる。例えば、時間やお金、知識、才能、エネルギー、選択肢こうした文脈で考えれば、誰もが無限ではなく、限られた状態にある。だからこそ、そのリソースの中で、意思決定するという行為は重要になってくる。
人が商品・サービスを買う本当の理由
つまり、何か商品・サービスを購入しようというとき、その買い手は、売り手の売るものが自分にとっての幸せにつながるかを考え、意思決定を行っている。しかも、この判断基準はその買い手の個人的な価値観と限られたリソースによって行われるのだ。このように人が行動する原動力は、自分の幸せの追求になる。
これがわかった今なら「相手の幸せにつながるのは何か?」にも考えを巡らせることができるだろう。そして、相手を幸せにするものを”あなたが与える”こと。これこそがセールスなのだときっと賢いあなたは理解できるはずだ。-
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