FROM ボブ・バーグ
昨今の消費者は、ひと昔前とは明らかに違う。学び、経験を積み、用心深くなっている。そして、消費者保護のための法律も増えている。
中でも最大の変化は、あなたの顧客となる人間が、以前よりもずっと「つながり」を重視するようになったことだろう。つまり、消費者は知っていて、気に入っていて、信頼している相手から買いたがるのだ。
そして、ここで効いてくるのがネットワーキングだ。こう言うと、あなたは誤解するだろう。つまり、「自分のグループ仲間に、商品・サービスを売れというのだろう…」と。
「あなたの知り合い=見込客」ではない!
違う!繰り返すが、自分のグループ仲間や知り合い全員が見込み客として有望だなんてあり得ない。時には、グループの仲間が直接の見込み客になる場合もあるが、大切なのは間接的なアプローチだ。つまり、グループの仲間には「見込み客の紹介元」になってもらうことが重要だ。なぜなら、グループ仲間と仕事をする、買ってもらうだけで終わってしまっては、その先にあるもっと大きな、ずっと続くビジネスチャンスを逃してしまうことになる。
思い出してほしい。あなたの知り合いにもそれぞれ250人の知り合いがいる。彼ら自身が、その250人とあなたをつなげる力を持っている(そして、あなたがつながった人にもまた250人の知り合いがいる…)。こうした事実を知り、その活かし方を学ぶことで、あなたの元には無数の新しい仕事が舞い込んでくるようになるだろう。
ネットワーキングの黄金律
ここで、改めて「紹介の連鎖システム®」の土台であり、根幹となる法則を紹介しよう。もちろん、私の発案ではなく、誕生はもっともっと古い、言ってみれば普遍的な法則だ。
他の条件が全て同じなら、
人は知っていて、気に入っていて、
信頼できる相手に仕事や紹介を回す。
これがネットワーキングの黄金律…いや白金律だ。つまり、商品そのものや価格など、購入の判断材料として大きな差がない場合、実際に買ってもらえる、あるいは知り合いを紹介してもらえるのは、目の前の相手の心を掴んだ人間なのだ。
もし、あなたが新しく知り合った人が「あなた専属の広告塔」になってくれたらどうだろうか?その人の心の中に「あなたに成功してほしい」「あなたの新しい仕事の開拓を手伝いたい」という気持ちを呼び起こすことはできないだろうか?実は、これはそんなに難しいことではない。
ハイテク化する今の時代にこそ大切なこと
今日のようにインターネットや人工知能(AI)などの技術革新が著しい時代において、商品やサービスを長く使ってもらうためには、人と人との「つながり」が欠かせない。ハイテク化が進めば進むほど、人間臭いつながりの重要性は増す。人はそういった仕事を望み、選ぶのだ。結果として、あなたの広告塔にもなってくれるだろう。
人間関係こそが、今日のセールスを支配する法なのだ。現在、この傾向はかつてないほど顕著になっている。何度でも言うが、他の条件が同じなら、人は知っていて、気に入っていて、信頼している相手に仕事や紹介を回すのだ。