[後編]紹介を求めない4つの理由

FROM ボブ・バーグ

さて、前回の続きだ。営業マンが紹介を求めない理由、今日は残りの2つを紹介しよう。

理由3:自分の扱っている商品を信頼していない

こんな理由で紹介を求めないとは、実に困ったものだ。こういう場合は、自分の扱う商品やサービスについて、もっとよく知る必要がある。もしあなたが、自分の扱う商品・サービスが、見込み客の生活、さらにはその人が紹介してくれた全ての人の生活にどれだけ役立つかを完全に理解できないのなら…それは仕事を替えた方がいい。

酷な言い方だが「必要としている人に必要なものを届けるのは、価値のある行為だ」と信じられないなら、大きな成功は見込めない。それを実証する話を思い出したので、ここで少し紹介しよう。

キレ者弁護士の策略

とある弁護士が、殺人罪で起訴されている被告人のために答弁をしていた。被害者の遺体は見つかっていなかったが、状況証拠が山ほどあったため、陪審員を含めた法廷の誰もが、被告人は有罪だと考えていた。そこでキレ者の弁護士は、一か八かの賭けに出た。

答弁が終わりに差しかかったとき、法廷の入口を指差してこう言ったのだ。「皆さん、聞いてください。今からちょうど60秒後に、皆さんが死んだと思っている男…つまり今回の事件の『被害者』がこの法廷に入ってきます。そう…まさにあの扉からです。では、カウントダウンを始めます…」。

陪審員はみな、一斉に扉に目を向けた。時間が刻一刻と進む。1秒、2秒、3秒…10秒…20秒…45秒…55秒、56、57、58、59秒──そしてついに1分が経過した。ちょうど1分が経ったとき、扉の向こうからいったい誰が現れただろうか?

お察しのこととは思うが、誰も現れなかった。もちろん、被害者が現れるはずはない。弁護士は陪審員に向き直り、なだめるような、そして恩着せがましい口調でこう切り出した。

「さて皆さん、お詫びしなくてはなりません。私は、明らかに真実とは異なる発言をしました。しかし、皆さんには認めていただきたいのです。先ほどのように、ここにいる皆さんが1人残らず扉を見たという事実は、皆さんが“『ひょっとしたら…』という疑念を持っているということに他なりません。そして裁判長からご指示があったように、少しでも迷いが残っているなら、無罪の判決を下していただきたい。いや、下さなければいけないのです。」

5分後、審議のために陪審員室に入っていた陪審員たちが法廷へ戻り、判決を言い渡した。陪審員長が立ち上がって被告人の方を向き、判決を述べるように裁判長から促されて、はっきり宣言した──有罪!

弁護士は「どういうことだ!?私はこの目で、全員が扉に目をやるのを見たんだ」といきり立った。しかし、陪審員長は、弁護士を一瞥してからこう答えた。

「そのとおりです。確かに私たちは、全員が扉の方を見ました。しかし、私たちは同時に、あなたと被告人の顔も見たのです。そして、あなたは扉を見ていませんでした。そして被告人も。つまり2人とも、実際に誰かが扉の向こうから現れるなどとは信じていなかったということです」

自分が信じていないものを誰が信じるのか?

この話から、私たちはどんな教訓を得られるだろうか?それは「自分自身が信じていないものを、誰かが信じるという期待を抱くな」ということだろう。自分の商品は見込み客、あるいは実際に購入した顧客のためになると信じ、疑念の影を完全に振り払えなければ、大きな成果は絶対に見込めない。そして、数多くの紹介をもらえることも絶対にないのだ。

理由4:どうすればいいかわからない

さて、最後の理由だ。対処方法は1番簡単である。営業マンの多くは、正しい手順を知らない。つまり、紹介をもらうためにすべきこと、それを行う順番をそもそも知らないのだ。知らないのなら、悩む理由なんてどこにもない。対処法、解決さくは「知る」ことだ。正しいプロセスを知った時、あなたはその後の展開のあまりの違いに驚くことになるはずだ。

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紹介をもらうための正しい手順…興味がある方は、現在公開中のこちらのビデオで、ぜひチェックしてみてくださいね。

ビデオ『ダメ営業マンと魔法のカード』
※GW期間中の限定公開です

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。