「それ、私への個人攻撃ですか?」

FROM ボブ・バーグ

ちょっと想像してみてほしい。ビルの入口から出ようとした瞬間、誰かが入ってきた。あなたはその人と目を合わせ、しばらくドアを開けておいて「どうぞ」と言った。ところが、その人はあなたを無視し、小さな声でぶつぶつ言いながら行ってしまった。

相手はあなたを傷付けたいのか?

あなたは「親切にしてあげているのに、ぶつぶつ文句を言うとは、なんて無礼な人だ」なんて思った経験はないだろうか?とても不愉快に思って、相手の振る舞いを自分への「個人攻撃」だと決めつけたかもしれない。しかし、相手の振る舞いにはそれなりの事情があった可能性もある。

たとえば、家庭の問題で悩んでいた、入院中の家族や友人のお見舞いをして戻ってくる途中だった、資産を差し押さえられて対策を練っていた、知らない人とは一切関わりを持たない主義だった…などなど。

それは完全に「相手の問題」である

あなたの親切な態度に対して、相手がどんな振る舞いをしたかは完全に相手の問題であり、あなたとは何の関係もない。だからそれを個人攻撃とみなすのは見当違いである。相手の振る舞いを誤解し、あとで間違いだとわかったことはないだろうか?私はある。逆に誰かからそういう誤解を受けたことはないだろうか?私はある。

人を動かす達人になりたいなら、相手の振る舞いを好意的に解釈しよう。お人好しになれと言っているのではない。真相がわからないなら、相手の振る舞いを好意的に解釈したほうが、あなたにとって遥かに得になると言っているのだ。少なくとも、そのほうが快適な気分で過ごせることは間違いない。

これは人生を好転させる話だ

もし相手がよく知っている人で、一緒に仕事をする必要のある人なら、この習慣はあなたの人生を好転させる力を持っている。相手の振る舞いを好意的に解釈しても誰も傷つかないし、全ての人の利益になるのだから、ずっと理にかなっている。

「言うのは簡単だ」と反論するかもしれない。しかし、相手の振る舞いを自分への個人攻撃だとみなす癖は、多くの人の悩みの種になっているのが現状だ。実を言うと、私もこの問題でずいぶん悩んできた。それだけに、この癖のために苦しんでいる人たちには心から同情する。

誰もが抱いたことがある疑問

以前、私のブログの読者が「ある人が、私を意図的に傷つけようとしているのか、単に私が誤解しているだけなのか…どうすればわかりますか?」と質問してきた。これはほとんどの人が抱いたことのある疑問だろう。しかも、状況によっては、精神的につらい事態に追い込まれかねない。私たちは、知らない人であれ、親友であれ、家族であれ…誰かが意図的に私たちを傷つけようとしているとは思いたくないものだ。

結局、このブログ読者の質問に対しては正解があるようには思えない。私たちが個人攻撃とみなしているものの大半は、そういう性質のものではない。それは自分の「信念体系」を他者に転化した結果である。つまり「私がこう思うのだから、相手もそう考えているに違いない」と思い込んでしまうのだ。しかし、それは大抵の場合、的はずれである。

私たちが陥る2つの心理の罠

作家のドン・ミギュエル・ルイスは、この現象を見事に分析している。それによると、私たちが陥りやすい2つの心理的な罠とは、「一方的に思い込むこと」と「相手の振る舞いを個人攻撃とみなすこと」である。誰もがこの2つの罠にハマっている。

相手の意図を理性的に解釈するために、自問すべき質問はいくつもある。しかし、そんな時ですら、自分の論理を相手の論理と同じだと一方的に思い込んで、相手の振る舞いを個人攻撃とみなさないように気をつけなければならない。では、具体的にはどうすればいいのだろうか。同僚、友人、家族が言ったことの真意を探りたいと思っているとしよう。それが自分への個人攻撃かどうかを見極める最善の方法は何だろうか?

相手の真意を確かめる方法

答えは、気配りをしながら質問をすることだ。たとえば「不愉快ですね。それは私への個人攻撃ですか?」と言うと、相手を責め立てていることになるので好ましくない。代わりに「少しひっかかったので、誤解のないように確認しておきたいのですが…それはどういう意味か伺ってもよろしいでしょうか?」と言えばいい。

私はかつて、他人の振る舞いを個人攻撃とみなして腹を立てながら過ごしたが…振り返ってみると、それは個人攻撃ではなかった可能性が高い。結局、人生の大半を憤慨しながら過ごして浪費した時間と労力は莫大であり、まったく不要だったのだ。

結局、多くの人が考えているのは…

先ほどの質問について考えてみよう。相手があなたの気持ちを意図的に傷つけようとしているのか、間違った言い方をしているだけなのか、いったいどちらだろうか?

私にはよくわからないが…それはあなたへの個人攻撃ではない可能性が極めて高い。なぜなら、結局のところ、ほとんどの人は自分のことを考えるので精一杯で、あなたを傷付けることを考える余裕などないからだ。たぶん、このことは心にとどめておいても損はないと思う。

PS
気配り・心配りができるようになると、あなたの人生は本当に全てが好転し始めるだろう。具体的に何をすればいいかは、コチラから詳細を確認してほしい。

ボブ・バーグ流・人間心理に基づいた行動技術とは?

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。