7万円のボールペンを買う理由

FROM 安永周平

突然だけど、僕はかれこれ3年ほどモンブランのボールペンを使っている。買ったのは前職の頃。たしか7万くらいしたんだけど…当時これを買う時は相当ビビってていた記憶がある。ボールペンに7万、ななまんだ(´д`) 文房具屋に行けば、普通のボールペンは200円とかで売ってるのに、7万。。。その差350倍である。

店でショーケースを見ながら、「アホか、ボールペンにそんな金額出せるか。」「紙に字を書くという機能は一緒やんか。いくら書きやすいといっても、350倍も書き心地が違うか?んなわけない」「いやでも、このボールペン使って企画考えたら、いいアイデアが出てくるかも…」「オイ、7万だぞ?7万あったら、アレも、コレも…」そうやって、自分の中で天使と悪魔のやり取りが始まる。

そんな僕に、店員さんが「よろしければお出ししましょうか?」と断れないオファーをしてくる。そして、僕は実際にモンブランのボールペンを手にとってみる。その当時、既に「モンブランのボールペンは素晴らしい」と教育されていた僕にとっては、手に取れば取るほど、なんだか質感といいツヤといい7万円以上の価値があるような気がしてくる。ほ、欲しい。いやでも7万、ななまん、ナナマン…

「お買上げありがとうございます!」

数秒後、僕の耳に響いたのは店員のそんな言葉だった。僕の中の天使は、数分間の葛藤の末、悪魔に惨敗してしまった。カードを切る時に「一括で」と言った僕の声は、ちょっと震えていた。すると、その直後、もの凄い勢いで頭の中にこんな言葉が浮かんでくる。

「いや、これは自分にとって必要な投資だ!」
「まずは形から入ることが大事だって、どこぞのプロスポーツ選手も言ってたじゃないか。」
「それに今使ってるボールペン、落とした時の傷が入ってるし」
「身に付けるモノはセルフイメージに影響するって言うし」
「このボールペンから、7万どころではない、700万円を超える価値のアイデアが生まれるんだ…」

人は感情でモノを買い、理屈でそれを正当化する

ボブもよく言う言葉だけど、思い返してみると、当時の僕はまさにその通りの行動をしてしまったわけである(笑)。しかし、それまでボールペンなんて全く気を遣っていなかった僕が、なんでまた当時はモンブランの高級ボールペンを買おうと思ったのか…それは、完全に前職(ダイレクト出版)時代、上司であり社長でもあった小川さんの影響だ。文房具マニアである小川さんは、色んな文房具を試した結果、今でもモンブランを使い続けている。その評価は、かなり信憑性が高い。

そして、それを社員にメチャクチャ伝えるのだ。昼メシに行った時とか、面談の時とか、マネジメントレターでとか…そして、ボールペンの話題を振ると、メチャクチャ詳しく教えてくれる。そして、「コレ使ってると気分良くなるし、いいアイデアも浮かぶよ」なんて言ってくれちゃうのである。尊敬する社長から、そんな話を3回、4回と聞いていれば…いつのまにか「モンブランすげぇ!俺も欲しい!」となり、すっかりモンブラン信者として教育されてしまうわけである(笑)。

「社長」は口コミの発信源である

実際、経営陣・マネジメント層のメンバーから始まり、みんな次々とモンブランのボールペンを買っていった。5〜10万もするボールペンを、だ。ついには、新人の中にも「先行投資」という名の下に、いいボールペンを買う人間が現れ始めた。正直、モンブランの価値を知らない人から見たら意味がわからないと思う(あの会社のモンブラン所持率は異常だ)。かく言う僕も、ご多分に漏れず買ってしまった1人である(^^ゞ なんというか、社長の影響力、おそるべし…である。

そして、そんな事を振り返りながら改めて思ったのは、「社長」というのは本当に強力な口コミの発信源だということだ。先日、建設業向けのマーケティング事例を学ぼうと、神田昌典さんの書籍を読んでいたら、まさにこの言葉が書いてあった。社長が商品を気に入ると、その会社の社員は少なからず影響を受ける。これは間違いない。

だとすれば、営業の仕事をしているのであれば、会社経営者・社長と知り合い、気に入ってもらい、信頼してもらうことができれば…大きな契約を取れる可能性も上がるだろう。個人向けのサービスなら、大きな勢力圏を持った社長は、あなたのサービスを気に入ってくれたら、きっと社員に「これいいぞ!」って紹介してくれるはず。法人向けのサービスなら、これ以上いないレベルの「キーマン」なのだから、何だか大きな契約を取れそうな気がするのは当然の話だ。

社長と知り合い、気に入られるには?

「石を投げれば社長に当たる」と言われるほど、世の中、社長の人数は多い。実際、商工会議所などが開催する交流会などに参加すれば、半分くらいは社長(個人事業主も含む)である。そして、社長は喋らなくてはいけない職業である。朝礼では社員全員に向かって話さなければならない。そう考えると、社長ほど「紹介」の効果を予測・予想しやすい人種もいないのかもしれない。

だから、もしあなたが社長と知り合うことがあったら、すかさずボブが言う「フィール・グッド・クエスチョン」を投げかけて、相手の気分をよくしよう。代表的な「どうやって今の仕事に就いたんですか?」という質問をするだけでも、相手は自分の苦労話や面白かった話などをあなたに嬉しそうに話をしてくれるだろう。何しろ、自分の話をしたいと常々思っているのに、聴いてくれる人間はあまりいない、貴重な存在なのだから。

PS
6/24(土)に東京で『紹介の連鎖システム』の実践セミナーを少人数で開催予定なので、詳細はまた別途メールで案内させていただきます。先着で20名程度を予定しているので、『紹介の連鎖システム』をご利用のお客様に優先して案内させていただこうかと。

PPS
ちなみに、モンブランのボールペンでノートに書きながら考えたアイデアは、その後700万円をゆうに超える売上をもたらしてくれた。いや、ホントに…(^^ゞ(※回し者じゃありませんw)

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この記事の執筆者

寿コミュニケーションズ株式会社代表取締役/寿防災工業株式会社取締役。読者1万人超の当メルマガ『THE GO-GIVER』発行人であり、福岡で40年続く社員52名の防災設備会社 二代目。1982年生まれ。福岡県出身。筑紫丘高校→九州大学工学部卒(修士)

新卒でトヨタ自動車に入りマークXやクラウンのモデルチェンジ、バンパー塗装工場の新設を担当。4年目で退職し半年のニートを経て教育ベンチャーのダイレクト出版へ転職。1通のセールスコピーで累計2万人超の新規顧客を獲得したマーケティング経験は宝。マネージャーとなりメンバーから総スカン喰らった経験も宝。事業部が年商7億となった5年目、独立して寿コミュニケーションズを創業。

WEBメディア事業のお客様からの依頼でDMサポート事業を始めたら、紹介だけで受け切れないほど仕事依頼があり、現在は新規クライアント受付停止中。BtoB無形商材に特化したDM戦略&戦術が強い。本業は「人の命と建物を火災から守り地域の街づくりに貢献する」防災設備会社で事業承継を前提に組織改善と採用に奮闘中。