メンターはこうして見つけよう

FROM ボブ・バーグ

正しい方法でネットワーキング(人脈作り)をしていれば、「この人からもっと学びたい!」と思うような人と巡り合うこともあるだろう。あなたが、誰かにメンター(師匠)になってくれるよう求めるときは、上品で、控えめで、敬意を込めた態度を取り、何かを与えてもらうのではなく、むしろ「何かを与える」という気持ちを持って、近づいていかなくてはいけない。

『メンターを探しています!』って…

メンターは普通、すでに成功を収めている。そして、誰かを応援したい、成功へ至る正しい道へ導いてやりたいと思っている。メンターとの関係は、いい友情のように、時間をかけて築き上げていくものだ。メンターを探すには、謙虚さと慎重さの両方が必要になる。私は、仕事を始めたばかりの人たちが、世界中に届けと言わんばかりの声で「私はメンターを探しています!」と訴えているのを聞いたことがある。残念ながら、その方法では、たぶんメンターは見つからない。

しかし、正しいアプローチで臨めばメンターは見つけられる。熱意のある若い新人や熱意のある若くないベテランに、自分の知識を分け与えたいと思っている人はどこかに必ずいる。まずは、食事に誘うのがいいかもしれない(支払いは必ずこちらが持つこと)。そして、その場で質問を投げかけて知恵を借りる。ただし、尊敬と感謝の気持ちを忘れてはならない。相手には、自分の持っている知識や技術に、悦に入ってもらわなくてはならないからだ。ただし基本的には、あなたが「相手のために」何ができるかを見つけ、それを実行することが最も大切になる!

紹介をもらう時も同じことが言える

多くの点で、これは、次から次に紹介をくれる「大きな勢力圏を持った中心人物」との関係構築に似ている。中心人物へのアプローチの仕方は、以前の記事ですでに解説したが、ルールは同じだ。

いきなり近づいていって、「こんにちは。私の紹介元になって、際限なく紹介を回して、大きな夢の実現の手助けをしてくれませんか?」と言ってはいけない。当然だ。メンターがほしくても、そんなことをしてはいけない。関係は徐々に、GIVE&TAKEが基盤でありながらも、常にGIVE(与える)がTAKE(もらう)を上回ることを心がけて構築していく必要がある。

成功者はメンターになりたがっている?

ここで、嬉しい知らせを1つ。成功者たちは、メンターを務めるのが大好きだ。弟子がほしいとさえ思っている。なぜか?それは、何かを成し遂げた人は、成功に至った経緯を人に伝えると気分がいいうえに、それで弟子に自信も与えられるからだ。メンターは、自分のアドバイスに従って成功へ邁進する者たちに、いつまでも尊敬されていたいと思っている。

おそらくそれは、自尊心とも関係があるのだろう。私も、多少は名の知れたプロの講演家としてアドバイスさせていただくと、講演の世界でプロとして成功するには、キャリアの浅い面々から、常に必要とされることが欠かせない。そして、私は彼らの力になるのが大好きだ。自尊心を満たすと同時に、知識を披露し、伝授できる。それも私の大好きなことだ。それに彼らが成功を収めれば、それにひと役買ったという喜びも味わえる。

どんな組織に身を置くかは大切だ

私は幸運にも、この仕事を始めたばかりのころに、全米講演者協会(NSA)の存在を知ることができた。加入しただけで、何千人もの講演者とのつながりが作れた。この情け深い組織に入ったことで、実に多くの人間が、いつでも喜んで知識を分け与えてくれるのだと知った。あなたも、同じ分野の人間が集まった組織に参加すれば、きっとそうした恩恵がある。メンターを探すにもうってつけの場所だ。事実、私にとってはそうだった。

私のメンターとして、特定の1人を挙げることはできないが、よく相談に乗ってもらった何人かはすぐに思い浮かぶ。本当にありがたいことに、彼らはいくつもの疑問に答え、多くの情報を分け与えてくれた。もちろん、私も然るべき行動は怠らなかった。話したあとには、欠かさず礼状を送った。それだけではない。クライアントになってくれそうな人にアプローチしたけれど、講演の枠が得られなかったときは、必ずメンターたちに報告した。だから彼らは、私が今どうしているかを把握していた。

うまく契約に至った時には、他の講演家にも興味はないかとクライアントに尋ね、向こうのニーズにぴったり合いそうな候補を挙げた。そして必ず、私の人生や仕事に計り知れない価値をもたらしてくれたメンターたちを推薦した。紙媒体などのメディアに記事を投稿するときも同じだ。

もちろん、メンターたちは、見返りを期待して私に手を貸したわけではない。それでも、仕事や掲載が決まったという知らせは、彼らの気分をよくしたはずだ。「貴重な時間を私のために費やしてよかった」と思ってもらえたはずだ。断言できる。私が短期間で講演家として成功できた大きな要因は、試験も門前払いもせずに師匠となってくれた人たちがいたからだ。彼らにお返しができてうれしいし、お返しは今でも続けている。

最高に嬉しかった褒め言葉

今までにもらった中で、私が最高にうれしかった褒め言葉を紹介しよう。NSAの全国大会で講演したときの話だ。私はその講演で、(紹介元となってくれるパートナーだけでなく)メンターを見つけ、GIVE&TAKEであり、かつWin-Winの価値を与え合う関係を築くことの大切さを強く訴えた。

講演後、参加者が何人もやってきて、こう教えてくれた。まわりが、「バーグは有言実行の男だ。僕にいくつも仕事を紹介してくれるんだ」と力説していたと。今まで関わったあらゆるビジネスや営業の仕事で、私はこの方法を実践し続けているが、その度にこの方法は、学習曲線を短くし、成功を加速させてくれると気づかされる。ネットワーキングをすることで成功した全員が同じ意見を持っているが、私はまったく不思議には思わない。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。