子供の能力を褒めるな?

FROM 安永周平

昨日は、姉夫婦から「姪っ子2人の合同誕生日会」にお呼ばれしていたので、妻と2人で参加していたのですが…相も変わらず凄いパワーでした。6歳と4歳(+1歳の双子がいて、家の中はカオスですw)。上の子は来年で小学生になるわけで。来年の今頃は、夏休みの宿題に追われてたりするんでしょうか…(^_^;)

実際、Facebook等で同級生の近況を目にすることも多いのですが…この歳になると子育て真っ最中の人も多いです。現代の社会は核家族が主流になっているし、「ご近所付き合い」なんてのも昔より希薄になっているような気がします。ですから、子育てというのは大事なことである一方、本当に苦労も多いことでしょう。言うことを聞かない子供を叱ったり、褒めたり…またある時は励ましたり。もしかすると、子供というのは近い存在であるがゆえに、コミュニケーションが1番難しい相手なのかもしれませんね。

子供を褒める時の注意点

ところで、あなたが小・中学生のお子さんをお持ちなら、学校のテストの結果を見た時に、褒める事があると思うのですが…あなたの褒め方は、次のうち、どちらに近いでしょうか?

A:「わぁ、85点も取ったの!あなたは頭がいいわね。」
B:「わぁ、85点も取ったの!よく頑張ったわね。」

つまり、前者のAは「能力」を褒めて、後者のBは「努力」を褒めているのです。実は、この2つの褒め方では、後の子供の成長に与える影響がまるで違うものになります。というのも、スタンフォード大学の教授で心理学者の Carol Dweck博士の20年に及ぶ研究結果の中で、こんな報告がなされているのです。

2つのグループに分けられた子供たち

ある実験で、10代の少年少女を対象に2つのグループに分かれてもらいました。そして、それぞれのグループに同じ学力テストを受けてもらいました。そして、テストの結果に対して、1つのグループは「能力」を褒めて、別のグループは「努力」を褒めました。

その次に、簡単な問題と難しい問題の2つの問題を提示し、いずれかを選んで取り組んでもらう事にしたのです。すると、能力を褒められたグループは、多くが難しい方の問題を避けたのです。

「能力」を褒められた子供はどうなる?

これは、能力を褒められた子供が、次も自分の能力を研究者に「示せる」ように簡単な問題を選んだということ。最初の問題は簡単に正解できるので、楽しむことができるのですが、問題が難しくなっていくと、自分の能力が示せなくなり、楽しむことができなくなります。それによって、自己肯定感が下がり、「自分はダメな人間だ」と考えるようになるのです。

一方で、努力を褒められたグループは約90%が難しい方の問題を選びました。つまり、努力することに喜びを感じ、学びが得られて、自分の能力を伸ばせる難しい問題にチャレンジしていくのです。努力を褒められた子供たちは、自分の能力を伸ばすことに楽しみを覚えるようになるため、難しい問題でも挑戦するようになるというわけです。

子どもにとっての「成功」とは何か?

これは、彼らの「成功」の定義が…

前者(A):賢く見せること
後者(B):賢くなること

を意味するためだと考えられます。そして、今後の人生において、どちらが人として成長するでしょうか?これは、改めて言うまでもありませんよね。ですから、もしあなたがお子さんをお持ちで、学校のテスト結果を見せられたなら…ぜひ、能力ではなく「努力」に焦点を当ててみてはどうでしょう?褒める対象が、能力か努力か…たったこれだけの違いで、子供の人生は大きく変わるかもしれませんよ。

今すぐできる効果的な褒め方

ちなみに、子供に限らず、褒めることに関してはもう1つポイントがあります。大人だって褒めることが効果的なケースは多いもの。たとえば、アポや商談の場においては、相手を褒めることでその場の雰囲気が打ち解け、本題を切り出しやすくなることはよくあります。そんな時は、相手の「人格」を褒めるよりも、具体的な「行為」や「事実」を褒める方が効果的です。

たとえば、「あなたは素晴らしい人だ」というより、「あなたの言葉遣いは素晴らしい」と言うほうが効果的だということ。事実、累計著書が500万部を超える人間心理のエキスパート、レス・ギブリン氏によれば、相手の行為や事実を褒めると、褒め言葉が具体的になって、より誠実さが伝わると言います。また、「何を褒められているか」が、相手に明確に伝わるから、よりよい結果が得られるのです。

人格を褒めると嘘っぽくなる…

逆に、ちょっと想像してみてください。「あなたは素晴らしい人だ」なんて、いきなり誰かから言われたら、ほとんどの人は違和感を覚えるし、決まりきった褒め言葉を言われているだけのように感じるでしょう。

しかし、具体的な事実を選んで褒めることによって、相手はそれを素直に受け入れることができて気分がよくなります。また、特定の行為を褒めると、褒められた人は、その行為をもっとしようと思うものです(※これは、先の子供のケースを見ればよくわかるでしょう)。褒め言葉はその対象となる行為を強化する働きを持っていることも同時に覚えておいてください。

具体的な事実をどんどん褒めよう

相手の行為を褒めれば、その行為はどんどんよくなります。そして、相手の自尊心を高めることも出来ます。これは、勘違いや自惚れとは全く違います。こうした人を褒める習慣を持つことは、あなた自身の「あり方(人格)」にもいい影響をもたらします。

ご存知のように、私たち営業が目指すべきは、いつの時代も、やはり「この人から買いたい」と思われるような人格、人間力を磨くこと。だとしたら、こうした小さな行動を習慣にしていくことは、きっとあなたの仕事にもいい影響を及ぼすと思うのです。

PS
保険など、目に見えない商品・サービスを扱う営業もまた、商品を売っているというより、営業マンの「人柄」を売っていると言ったほうが実態に合っているはずです。人としての在り方を大切にしたうえで、必要なスキルを身に付けることができれば、こうしたことが現実になる日も近いでしょう。

相手から警戒されずに売れ続ける保険営業の秘訣

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この記事の執筆者

寿コミュニケーションズ株式会社代表取締役/寿防災工業株式会社取締役。読者1万人超の当メルマガ『THE GO-GIVER』発行人であり、福岡で40年続く社員52名の防災設備会社 二代目。1982年生まれ。福岡県出身。筑紫丘高校→九州大学工学部卒(修士)

新卒でトヨタ自動車に入りマークXやクラウンのモデルチェンジ、バンパー塗装工場の新設を担当。4年目で退職し半年のニートを経て教育ベンチャーのダイレクト出版へ転職。1通のセールスコピーで累計2万人超の新規顧客を獲得したマーケティング経験は宝。マネージャーとなりメンバーから総スカン喰らった経験も宝。事業部が年商7億となった5年目、独立して寿コミュニケーションズを創業。

WEBメディア事業のお客様からの依頼でDMサポート事業を始めたら、紹介だけで受け切れないほど仕事依頼があり、現在は新規クライアント受付停止中。BtoB無形商材に特化したDM戦略&戦術が強い。本業は「人の命と建物を火災から守り地域の街づくりに貢献する」防災設備会社で事業承継を前提に組織改善と採用に奮闘中。