アパレル店員の声かけが苦手

FROM 安永周平

「何かお探しですかぁ〜?」

そう言いながら、店員が近寄ってきました。その日は、特にお目当ての物があったわけではありません。たまたま立ち寄った店で「いい服が買おうかな」ぐらいの気持ちいたのですが、僕が商品の並ぶショーケースに近づいた瞬間から店員がそう聞いてきたのです。いや、まだ何1つとして見てないんですが…という感じです。

「いや、特には…」と言って軽く会釈をすると、そのイケイケの店員さんは「コレなんか、今30%OFFで大変お買い得となっておりまして〜」なんて言ってきます。。。もうその後の展開が読め過ぎて、ちょっと引いてしまいます。売り込み感ハンパないオーラを放っているわけです。

アパレル店員の声かけが苦手

正直、もうこの時点で店を出たくなっている自分がいました。自分が興味ある服があったら、こちらから声かけて試着をお願いするし、それまでは放っといてもらえると個人的には大変ありがたいのです。というか、選ばせてくれよ…と。これ、同じように感じるのはきっと僕だけではないはずです。

たとえば、うちの妻も靴や洋服が好きで、買い物自体は好きなんですが「自称:コミュ障w」の彼女は、店員から話しかけられるのが嫌で店に入りづらいとのこと。それに、店員から「声かけ」されるのが嫌で、お店に物を買いにいくのが苦痛だという声は結構よく聞きます。

「声かけられた瞬間に店を出る」

実際、WEB上の掲示板なんかでも、「気になってる服があっても店員さんにベタ付きされるのが怖くて中に入れない」「声掛けられた瞬間に気になる商品があっても店を出てる」「イヤホンで音楽聞いて聞こえないフリしてる」みたいなコメントがたくさんあります。

そりゃそうです、お客さんは何が欲しいか決まってもないのに、店員から「コレ安いですよ」なんて言われたら…普通に嫌悪感です。営業の経験があれば、こうした接客がどんな結果につながるかは簡単に予測できるはず。「コイツ、俺のこと金づると思ってやがるな」と思われて終わりです。たとえ、オススメされた服がいい感じのものでも…悪いけどその人からは買いたくない。

ゆっくりと選ぶ時間があったら…

僕もさっきの店では、色々と勧められるのが面倒で、結局ゆっくりと見ることもなく店を後にしました。彼はいつもこんな接客をしているのだろうか…と思うと、すごくもったいないなと思うわけです。

もし、ゆっくりと見ることができていれば、気になる服があって手に取り、こちらから試着を店員さんにお願いしたかもしれません。試着して、気に入ったら買ったかもしれません。気に入ったものがあれば、気持ちよくお金を出してその服を買うわけです。だとしたら、こうした対応は店側にとっても、お客さん側にとってもマイナスではないでしょうか。

ユニクロに学ぶ「よく売れる店」とは?

そんなことを思い出したのは、先日、ユニクロの柳井さんの著書『一勝九敗』を読んでいたからです。というのも、柳井さんがユニクロ1号店に込めた思いは、お客様が「自分で選べる環境を作る」ということだと書かれてあったんですね。思わず共感するとともに、先のような後味の悪い体験を思い出したというわけで。

販売員の対応について言えば、しつこい接客をすることがなく、質問されたり依頼されたときだけきちんと答える。作業しやすいようにエプロンをつけ、誰が販売員かすぐ分かるようにする…などなど。それが「買う人の立場で店を作る」とういこと。それが「買いたくなる店」=「よく売れる店」につながると考えたのだそう。

事実、ユニクロは今や世界的にも有名なブランドを築いています。もちろん原因は接客面だけではないでしょうが、こうしたお客様のことを徹底して考える姿勢が受け入れられた点は大きいのではないかと思います。ちなみに、うちの妻もユニクロは好きです。なぜなら接客されないから(笑)。それに、最近は素材の品質もデザインのセンスもいいですよね♪

買うかどうかを決めるのはお客様

もちろん、あなたはそんな残念な営業・セールスはしていないでしょう。それでも、時々思い出したいのは、買うかどうかを決めるのは売り手ではないということ。当たり前のことですが、選択権は完全にお客様の側にあるのです。どんなに優秀なトップセールスの方であっても、お客様に「買わせる」ことなんてできないのです。というより、トップセールスの方ほど、そんなことができないことをよく理解しているもの。

お客様に買わせることが接客・セールスの仕事だと思っているなら、それは大間違いです。このメルマガでは何度も出てきますが、ボブの言葉を借りるなら「セールスとは、相手と一緒に買うこと」です。お客様は、商品の説明が聞きたいのではありません。自分の悩みを解決したり、希望を叶えたりしたいわけです。

商品の説明は、お客さんにとってそれが役立つとわかった時に初めて提案する…それが相手に知ってもらい、気に入ってもらい、信頼してもらえる営業の姿であり、長く売れ続けるために必要なことではないでしょうか。この人から買いたい…そう思ってもらえるように、相手への気遣いを忘れないようにしたいものですね。

PS
アパレル店員に限らず、これはどんなビジネスでも同じでしょう。たとえば、治療院や整体院をしている方にも、似たような間違いは多いようです…

治療院・整体師の方がよくやる間違いとは?

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この記事の執筆者

寿コミュニケーションズ株式会社代表取締役/寿防災工業株式会社取締役。読者1万人超の当メルマガ『THE GO-GIVER』発行人であり、福岡で40年続く社員52名の防災設備会社 二代目。1982年生まれ。福岡県出身。筑紫丘高校→九州大学工学部卒(修士)

新卒でトヨタ自動車に入りマークXやクラウンのモデルチェンジ、バンパー塗装工場の新設を担当。4年目で退職し半年のニートを経て教育ベンチャーのダイレクト出版へ転職。1通のセールスコピーで累計2万人超の新規顧客を獲得したマーケティング経験は宝。マネージャーとなりメンバーから総スカン喰らった経験も宝。事業部が年商7億となった5年目、独立して寿コミュニケーションズを創業。

WEBメディア事業のお客様からの依頼でDMサポート事業を始めたら、紹介だけで受け切れないほど仕事依頼があり、現在は新規クライアント受付停止中。BtoB無形商材に特化したDM戦略&戦術が強い。本業は「人の命と建物を火災から守り地域の街づくりに貢献する」防災設備会社で事業承継を前提に組織改善と採用に奮闘中。