私が父に学んだ”勇気”の定義

FROM ボブ・バーグ

「勇気ある人」について考えるとなると、まずは「勇気」の意味を考えなければいけないだろう。そこで辞書で「勇気」という言葉を引いてみると、「恐れることなく、困難や痛み、危険などに立ち向かうことのできるマインドセットや精神性のこと」だそうだ。

この後半部分はいいとして、前半にある「恐れることなく」という部分については、私は思うところがある。

私の父の考える”勇気”とは…

例えば、学校でいじめられている子どもが、怖れながらもいじめっ子に立ち向かう場面を想像してみてほしい…。怖がっているからといって、その子に勇気がないわけじゃないことは、あなたもお分かりだろう。

かつて、私の父に「勇気がある人とはどういう人か」とたずねられたことがあったのだが…。当時まだ幼かった私は、辞書に定義されているとおりの答えを返した。

しかし、それは父の考える答えとは違うものだった。父は勇気について、こう言っていた。

「私はこれまで、戦場でもそれ以外の場所でも、進んで戦場に赴く…言うなれば他の人がやりたがらないことをやるというのに、全く恐怖を感じない人たちと出会ってきた。ただ、彼らが恐れないのは、恐れるほど物事をよく知らなかったからである。彼らの行為は称えられるべきだが、私は、腹の底から恐れ、それでも前進し、やると決めたことをやり遂げようとする人こそ、真に称賛に値すると思う

少しずつ恐れを克服していこう

つまり「勇気がある」というのは、恐れを抱かないことではなく、恐れを抱きながらも行動することができる人間のことを表すのだ。セールスで言えば、拒絶されるかもしれないと覚悟しながら、それでも自分から動く人間を指すとも言えるだろう。

たしかに、考えてみると「何事も恐れない人」というのは、単に恐れるだけの思慮がないとも言えるだろう。それは勇気というよりも、無謀とか蛮勇という言葉のほうが近いのではないだろうか?

とはいえ、私たちは自分の勇気を証明するために、恐れを抱いていることを表明すればいいというのでもない。この恐れや恐怖というのは、克服すべき対象に過ぎず、乗り越えていく過程で恐れは少しずつ小さくなっていくというのが本質なのだ。

-PR-
「今日から変わろう」と決めても、なかなか変われない理由はこれでした…

URLをコピーする
URLをコピーしました!

この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。