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人間心理

2021/09/09(木)

都合のいい思い込みから抜け出す方法

 

FROM ボブ・バーグ

本日は「確証バイアス」というテーマについて詳しく掘り下げてみよう。この「確証バイアス」をWikipediaで調べてみると、「仮説や信念を検証する際にそれを支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のこと」だとされている。

また、こうも書かれていた。「はじめから望まれている結果であったり、感情が深く関わっていたり、信念として強固なものだったりすれば、なおさらこの傾向は強まる。それは、自分のこれまでの態度を一貫させるために、曖昧なエビデンスすらも高く評価したりする」。

まさに「確証バイアス」とは自分のこれまでの価値観や信念は正しい、という確証になってくれるような情報であれば受け入れるわけだ。反対に、そうでないものについては無視をする傾向にある、そういうバイアスになる。

確証バイアスにおける2つの事実

ところで、この「確証バイアス」を克服するにあたり、前提として理解すべきことがある。それは、私たち自らがこの「確証バイアス」の影響を受けやすいという事実。そして、もう1つ「確証バイアス」の影響を受けている人は自分がそのバイアスの影響に気づいていないのだ。

例えば、バイアスの影響を受けている人に対し、あなたが「それは確証バイアスだよ」と言ったとしても(相手がその言葉の意味を知っているかどうかに関わらず)きっとその人は「自分は論理的判断をしている」と信じて疑わないだろう。

もちろん、指摘する人が正しいとは限らない。むしろ、その人こそが「確証バイアス」の影響を受けている場合もあるだろう。しかし「自分は偏った思考に陥っていないか」と自問自答することこそ、この「確証バイアス」を克服するうえで重要なことになる。

私がバイアスの影響を受けていた話

私も昔、あるプロジェクトに携わり、八方塞がりになっていたことがある。そのとき同僚に「ボブ、それは確証バイアスじゃないか?」って言われたことがあった。でも当時の私は「そんなことありえない」と答えた。それも、かなりの自信を持って。でも次の瞬間、私はこう思った。


「『確証バイアス』の1つの特徴には、そのことに陥っていることを認められない点がある。となれば、自分は今本当にバイアスに陥っていないと断定できるんだろうか」

もちろん、先ほど指摘したように相手が「確証バイアス」に陥っていることもあれば、どちらも「確証バイアス」に陥っていないこともあるだろう。

とはいえ、そのとき私は自分で自分を振り返ってみる必要があったわけだ。そしてその結果、私は自分がバイアスに陥っていたことを自覚できた。そう、間違っていたのは私だったのだ。自分の過ちを理解し、耳を傾けてみると、相手の言っていることが正しく、また建設的であることも理解できたのだった。

もしも私がそのとき自分を省みずにバイアスに陥っていることに気づかないままでいたら、きっと私はプロジェクトにおいて生産的でない判断をし続けていたことだろう。

都合のいい思い込みから抜け出す方法

この自問自答こそ、「確証バイアス」を克服するための方法になる。一歩引いて、自分を見つめてみるのだ。自分の思考の流れの中にバイアスが働いていないか。そしてそれによって意志決定が影響を受けていないかと考えを及ぼすことが大切になる。仮に相手の言っていることが疑わしくても、まずはこう考えてみよう。「こう思うのも『確証バイアス』ではないだろうか」。

もちろん、いろんなケースがあるだろう。実際は相手ではなくあなたのほうが正しかったという場合もあるはずだ。けれども、意識するのとしないのでは大きな差が生じる。自分には「確証バイアス」がはたらいているかもしれないと意識するだけで、あなたは自分の価値観と異なる意見に耳を傾けることができるようになる。

「なんて頑固なんだ」と思うような付き合いづらい同僚に対しても、「もしかしてこの人は『確証バイアス』に陥っていて、本人はそれに気づいていないだけなんじゃないか」なんて考えられるようになる。

状況をよりよく理解すれば、それだけよりよいアプローチをとれるようになる。こうした取り組みを継続的に続けていこう。「確証バイアス」といったものは、思っている以上にあなた自身やあなたの周りの人たちに大きな影響を与えているものだ。この事実をまず理解しよう。

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この記事の執筆者

ボブ・バーグ Bob Burg

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

 

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

 

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

 

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。

 

 

 

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ログカテゴリー一覧

 

筆者一覧

ボブ・バーグ

『THE GO-GIVER』著者
人材開発会社バーグ・コミュニケーションズ代表
経営コンサルタント

 

安永 周平

『THE GO-GIVER』公式サイト運営責任者
寿コミュニケーションズ㈱ 代表取締役

 

河合 克仁

紹介営業のプロフェッショナル
株式会社アクティビスタ 代表取締役

 

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