コンサルタントは集客するな?

From 安永周平
あるコンサルタントの話です。彼が大きな案件を1つ失った頃、たまたまあるセミナーに参加しました。成功哲学のセミナーでした。参加した理由は”なんとなく”です。購読していたメルマガの中で、たまたま紹介されていたからです。受講料は48,000円、やや高額なセミナーでしたが、彼はなぜか参加しようと思いました。
人の縁とは、どこに転がっているかわからないものです。彼はそこで、ある人物に出会いました。その人も受講生としてセミナーに参加していました。その人は一見、普通の中年のおじさんでしたが、非常に強いオーラをまとった方でした。彼とは初対面なのに、非常に気さくに話をしてくれました。よく響く声で、テンポが合って会話が途切れません。

よくよく聞くと、凄い方…

よくよく聞いてみると、実業家として、ビジネススピーカーとして、またベストセラー作家として、幅広い分野で成功されているようでした。そんな方が「もっと勉強するためにセミナーに参加した」と言うのです。事業で成功する人ほど自分への投資を惜しまない、まさにそれを体現しているような方でした。彼は驚いて、自分自身の悩みを正直に相談してみました。
「どうすれば、もっとうまく集客できるのでしょうか?」
「集客?そんなに集客したいの?」
「集客できなければ、どんな商売も成り立たないじゃないですか。これまで色々なことをやってきたのですが、どれも満足のいく結果が得られなかったのです。」
「なるほど。それは大変だ。それで、君はどうしたらいいと思っているの?」
「まずは、対外的な自分自身の認知を高めることが大事だと考えています。それから、ホームページや料金の見直し、また販促も必要でしょうね。それから…」
「うん。たしかに、それらはやればいいけど…そんなことばかり考えているから集客できないんだよ。」

集客のことを考えてるのがダメ???

彼は驚きました。集客…これほど独立コンサルタントを悩ませる問題も他にない。彼はそう思っていたからです。それが、集客のことなんて考えているから集客できない???いったいどういうことなのかと。そして、その方はこう続けました。
「今、クライアントはどれくらいいるの?」
「2人です。先日、1人解約になりました…」
「なるほど。で、その2人は君に誰か別のクライアントを紹介してくれた?」
「いいえ」
「それはなぜだと思う?」
「……」
「簡単な話でね。君が集客のことばかり考えていて、目の前のクライアントに向き合っていないからだよ。君の仕事は集客ではなく、目の前のお客さんを成功させることであり、問題を解決してあげることだ。それなのに君は、ほとんどの時間を集客のことばかり考えている。そんなコンサルタントにお金を払い続けたいと思うかい?たとえ集客できたとしても、すぐに次の集客に気を取られてしまって肝心のコンサルティングの質は悪い。ろくでもないコンサルをしておきながら新しいお客さんのことばかり考えている…君はどうだろうか?」
「正直言って、そうかもしれません。耳が痛いです。」
「クライアント1人から1時間もらうことの意味をよく考えてごらん。相手が社長で20人の社員がいるとしたら、君は社員20時間分の采配権を持つことになる。もしそのコンサルの質が低かったら…君はいったいどうやってその時間を返すんだ?君の本業は集客業ではなくコンサルティング業だということを、もう1度思い出しなさい。」

「集客」の根底にあるものは何か?

さて、このエピソードですが『たった1年で”紹介が紹介を生む”コンサルタントになる方法』の中で著者の水野与志郎さんが語っているものです。これを初めて読んだ時、僕もまさにこれが集客の本質だと感じました。そう、あなたのコンサルティングや人間性にクライアントが満足した時、そのクライアントはあなたに別の仕事を紹介するようになるはずです。
「集客」と検索すれば、それこそSEOとかホームページとか色んな情報が出てきます。しかし、本当に目指すべきは、いかにして集客を不要にするか、いかにして紹介で仕事を獲得するかではないでしょうか。コンサルタントがやるべきは、ブログでの集客でもなければSNSで自分を演出することでもありません。特に「セルフブランディング」なんて言葉に踊らされて”イタい行動”を繰り返していれば、クライアントが離れる原因にすらなりかねません。

“集客業”はもう廃業にしましょう

集客業ではなくコンサルティング業。それがコンサルタントの本質であり、集客に多くの時間を使うヒマなんてありません。あなたは集客ではなく知識やスキルの習得、自分の価値の最大化、目の前の相手に喜んでもらうことに時間を使わなければいけません。
また、先の水野さんは著書の中で「クライアントから応援される存在」にならなければいけないと言います。それが紹介が紹介を生むコンサルタントの条件だと。では、人から応援されるの特徴とは何でしょうか?この人を応援してあげたい、あなたも盛り上げたい…あなたがそう思われるために必要な行動はなんでしょうか?
それは決して、SNSで有名人とのツーショット写真やホテルのラウンジでキラキラしたランチミーティングしている写真をアップすることではありません。高価なスーツを着て、既に成功しているように自分を演出することでもありません。GIVE です。自ら行動して価値を生み、価値で相手の期待を超える「GO-GIVER」たらんとすることです。与える人が与えられる。このことを忘れないようにしたいですね。
PS
コンサルタントの集客は「紹介一択」です。では、どうすればそれが可能か?ぜひこちら確認してみてください。

URLをコピーする
URLをコピーしました!

この記事の執筆者

寿コミュニケーションズ株式会社代表取締役/寿防災工業株式会社取締役。読者1万人超の当メルマガ『THE GO-GIVER』発行人であり、福岡で40年続く社員52名の防災設備会社 二代目。1982年生まれ。福岡県出身。筑紫丘高校→九州大学工学部卒(修士)

新卒でトヨタ自動車に入りマークXやクラウンのモデルチェンジ、バンパー塗装工場の新設を担当。4年目で退職し半年のニートを経て教育ベンチャーのダイレクト出版へ転職。1通のセールスコピーで累計2万人超の新規顧客を獲得したマーケティング経験は宝。マネージャーとなりメンバーから総スカン喰らった経験も宝。事業部が年商7億となった5年目、独立して寿コミュニケーションズを創業。

WEBメディア事業のお客様からの依頼でDMサポート事業を始めたら、紹介だけで受け切れないほど仕事依頼があり、現在は新規クライアント受付停止中。BtoB無形商材に特化したDM戦略&戦術が強い。本業は「人の命と建物を火災から守り地域の街づくりに貢献する」防災設備会社で事業承継を前提に組織改善と採用に奮闘中。