FROM ボブ・バーグ
あなたが新しく入った会社でも、しばらく勤めている会社でも、営業担当者が1人退社するたびに、その人物の抱えていたたくさんの顧客やクライアントが残されたまま、サービスを受けられなくなる(引き継ぎがしっかりと出来ていれば別だが、普通は前任者と同じようにはいかない)ことがあるだろう。
そして、彼らはあなたが引き取るべき「孤児」だ。あなたの売っているのが、車やコンピューター、コピー機など、新たに買い替えたり、アップグレードしたりする必要がある製品なら、こうした孤児たちとコンタクトを取り、関係を構築していこう。
私はあるコピー機の営業マンが「ミスター・アップグレード」と呼ばれているのを聞いたことがある。その理由は、彼が入社と同時に孤児へ電話をかけ、現行システムからのアップグレードを持ちかけるからだった。これほど見事な、顧客への価値のもたらし方もない。私の知る限り、彼はそれで大成功を収めていた。
太陽光発電の営業マン時代の話
また、私自身も、太陽光発電の会社にいたころ、孤児を紹介元として活用させてもらっていた。太陽光発電の場合、システムは1度設置すればほぼ一生使えるから、再販もないし、アップグレードも滅多に行なわれない。そこで私は、挨拶回りをして「システムに満足しているか?」を尋ねていった。製品自体はとびきり質がよかったので、大抵は絶賛する言葉が返ってきた。
そこで私は、トム・ホプキンスの『参照範囲を絞る』という質問を使い、システムを必要としそうな知り合いに心当たりはないかと、紹介を求めてみた。いつもうまくいったのかって?そんなわけはない。ただ、うまくいくことも多かった。だから、想像力を働かせよう。なんとかして「相手の」ニーズを満たせないかと、常にアンテナを張っておこう。「あなたが欲しいものは何だって手に入る。それは人が欲しいものを手に入れる手助けさえしていれば」、これはジグ・ジグラーの名言だ。
「買い換え」に迷うサイクルを知る
私はこの優れたアイデアも、トム・ホプキンスから学んだ。統計を取ってみると、製品には種類ごとに、購入から再購入までにかかる平均的な期間があるのがわかる。言い換えれば、顧客は決まった期間が過ぎると、買い換えを考え始めるということだ。
例えば、持ち家のある人は平均して5年おきに行動を起こす。車の購入やリースなら平均で3年だ。もちろん、実際に「迷う」期間はそのうちの最後の数ヶ月になる。あなたも、自分の売っている製品やサービスの迷いのサイクルがわかれば、相手の「検討期間中」にコンタクトを取ることができる。
ここでも『孤児』たちの協力が活きてくる。彼らが前回、製品を購入してからどのくらい経っているだろうか?迷いのサイクルの平均はどのくらいだろう?彼らは何度も購入してくれているだろうか?その場合、購入から再購入までの期間…つまり迷いのサイクルはどのくらいだろうか?ぜひ、一度調べてみてほしい。
地元紙をチェックしてみよう
ところで、新聞を毎日くまなく読み込み、ネットワーク仲間が興味を持ちそうな情報を集めて相手に提供することはとても大切だ。それだけで、こちらが相手を気にかけていること、相手を忘れていないことが伝わる。とても有効なテクニックだ。新聞は、見込み客獲得の手段としても抜群に優秀だ。
たとえば、あなたが生命保険の営業マンで、新聞に栄転を果たした人物の話が載っていたら「この人は保険を見直す機会かもしれない」と思わないだろうか?また、赤ちゃんが生まれた家庭はどうだろうか?そう思ったら、新聞や情報誌などの出産報告欄をチェックしてみよう。そして、連絡先がわかれば祝い状を送るのだ。
その一家には、すでに保険の担当がついているかもしれない。しかし、ついていないかもしれない。あるいは、現在の営業担当者が赤ちゃんの誕生に気づいておらず、知っているのはあなただけかもしれないのだ。だとしたら、素敵な祝い状を送ってフォローアップの電話をかければ、驚くほどうまく事が運ぶかもしれない。その可能性がないと、誰が言い切れるだろうか?
「相手に手を挙げてもらう」のが最高だ
ただ、個人情報保護や会社のルールなど、コンプライアンスはくれぐれも遵守してほしい(※米国ではDO NOT CALL法という、事前に営業電話お断りのリストに登録することで電話営業をシャットアウトする法律がある)。
相手から電話をかける許可をもらったら、控えめに、感じよく話しかけ、相手のニーズに常に気を配ろう。そして良好なつながりを作れたら、このメルマガや『紹介の連鎖システム』で解説しているメソッドを使い、信頼関係を育んでいこう。
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