「居心地がいい」と思われる人

FROM ボブ・バーグ

私の父、マイク・バーグの最大の強みは「自分は価値ある人間だ」と人に自覚させる能力だった。その方法は、話術や見せかけの好意ではなく、心からその相手を思いやることだった。

そうした点は、メルマガやブログでもすでに何度か触れてきたし、私が「紹介の連鎖システム」の中で紹介している相手が自分のことを語りたくなる「フィール・グッド・クエスチョン」ついてなどがそうだ。しかし、父の哲学はもっと深い。それはある人物を見るとき、、、

私たちやまわりの目に映るその人の姿は、必ずしも真実をそっくり映しているわけではない

と自覚すること。それが父の教えだった。ところで、父はエクササイズ教室を立ち上げ、運営していた。精神力学の要素を採り入れた当時としてはユニークなエクササイズ教室で、数え切れないほどの個人や家族が、効果的なコミュニケーションの取り方をここで学んでいった。

教室の運営の基本方針には、「気持ちが上向けば健全で生産的な人生が送れる」という父の哲学があった。効果があるという噂は口コミで広がり、ついに『タイム』誌で特集記事を組まれるほどになった。

一見すると、幸せそうな家族も‥

さて、私は小さいころからさまざな人が教室へやってくるのを見てきた。例えばある家族は、男は大柄でハンサム、女はほっそりして美しく、自信をまとい、子どもも愛らしく、上等な服を着た姿はいかにもお坊ちゃんという感じだった。私の目には、絵に描いたようなアメリカ家族に見えた。

しかし本人たちを知ってみると、がっしりした夫は自分のことを強いとは感じておらず、きれいな奥さんもまた自分を魅力的だとは感じていなかった。さらに子どもに関しては2人の元に生まれたことを幸せだと感じていなかった。そう、そこには目に見えない何かがあったのである。なぜなら、人は気持ちが伴ってはじめて、自分が見た目通りの強くて魅力的な人間だと感じることができるからだ。

ちなみに、教室には、次のようなモットーがあった。私は、この言葉には時代を問わない普遍性があると思う。それは、、、

”たくましい体を持つことが、人を男にするのではない。子どもを持つことが、人を親にするのではない”

この言葉の通り、目に映るものが本来の姿とは限らない。だからこそ、私たちは人と接するときは、相手の人生に価値を加えようし、気分良くいさせてあげるようにしないといけない。この哲学は私たちが築く人間関係にもすんなり当てはまるとは思わないだろうか?

例えば、あなたの勢力圏の「中心人物」を思い浮かべて欲しい。あなたは彼や彼女らにどんな印象を抱いているだろうか?一見すると、心身ともに充実しているように”見える”かもしれない。もしくはビジネスで成功し、多くの友人にも囲まれ、いつも幸せそうに見えるかもしれない。しかし、ひと皮むけば、何もかもそんなに素晴らしいとは限らない。こちらには、向こうの家庭の事情もわからない。さらには仕事でどんな重圧があるかもわからない。頭の中で何を考えているなんて、もっとわからない。

しかし、中心で活躍する彼らほど「ポジティブ・ストローク」、つまり相手を気持ちよくさせる仕草や言葉を使っているものだ。であれば、あなたもそうした仕草や言葉を真摯に活用できれば、相手の心をぐっとつかめる。”相手を気持ちよくさせた”、たったそれだけのことで‥

その気持ちよさが、相手の中に自信を育む。そして彼らの自信が大きくなるほど、あなたと出会えたことへの感謝の念も大きくなる。

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注意!「変わりたい」と思う人ほど”この点”に気をつけなければいません…

この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。