残念な2つタイプの与える人

FROM ボブ・バーグ

世の中には、一見、与える人(GIVER:ギバー)に見えるものの、与え方がすさまじく限定的で、私の言う「与える」の基準に達していない人達がいる。当然、彼ら(彼女ら)は、豊かになれることもない。こういう「えせギバー」は、大きく2つのタイプに分類できる。

タイプ1:「対価を求める」えせギバー

これは「お返しをもらうためだけ」に与える人たちのことだ。このタイプのえせギバーは、人のために何かをする時には必ず裏があり、周りからもそういう人だという評価が定着している。

このタイプも、時には仕事をもらえることがある。しかし、本物のギバーのように、お互いに利益のあるギブ・アンド・テイクの関係を築き、それをそれを長続きさせることは決してできない。本物にしか築けない、自分を「知っていて、気に入っていて、信頼している」という感情を、相手に抱かせることもできないのだ。

仮に何か見返りがあったとしても…その内容は、せいぜい与えたものと同じ程度のものだ。与えた以上のものが返ってくることは決してない。しかも、おそらく相手は、それさえも渋々返しているだろう。何より、お返しがくるのは、与えた相手1人だけ。それも、1回きりであることがほとんどなのだ。本物のギバーなら、こんなことにはならない。

ただ、面白いことに、このタイプのえせギバーのほとんどが「自分は最高のGIVERだ!」と”思い込んでいる”のだ。これは彼らの信念体系において「ネットワーキングとは、他人から何かを得るための戦略だ」という考え方から来ている。

「まぁ、こっちから先に”何かしてやらなきゃならない”時もあるさ。でも、それで望みのものが手に入るんだったら…安いもんだろう。」という具合だ。そして、こういう人が手にする成功というのは、本物のギバー達と比べると微々たるものにしかならない。

タイプ2:殉教者(悲劇のヒロイン)を演じるえせギバー

こちらは、自分を犠牲にしたいがために、何かを与える人たちを指す。このタイプのえせギバーは、進んで自分の人生の主導権を明け渡す。いったいなぜ、そんなことをするのか…それは見返りがあるからだ。といっても、「ビジネスで成功する」といった類の見返りではない。

この場合の見返りとは「私を見て。私はいつも、人のために何かをしている。なのに…私のために何かしてくれる人は1人もいない。」と主張できることだ。言い換えるなら、彼女ら(彼ら)は被害者意識という名の下に、成功をつかめない言い訳をしているのだ。

このタイプのえせギバーは「与えることは成功にはつながらない」「つながるはずがない」と思い込んでいる。そして残念ながら、そういう考え方をしている限りそのとおりの結果にしかならない。そもそもこのタイプは、無意識のレベルでは成功を本気で追い求めてはいない。自分の考え方が通用する「居心地のよい場所(コンフォートゾーン)」に留まることの方に重きを置いている。

以上の2つのタイプが、本物の与える人(GIVER:ギバー)ではない人たちだ。ここからは、本物のギバーとは何かを見ていこう。

「本物のGIVER」の特徴とは?

本物のギバーとは、あなたの知る限り、最も気前がよく、積極的で超ド級の成功を収め、結果としてお金もたくさん稼いでいるようなスーパースターがそうだ。彼ら(彼女ら)は、しきりに仕事を紹介する。仕事の話題に限らず、友人や見込み客のためになりそうな情報はないかと常にアンテナを張っている。相手の商品やサービスを購入することが、自分のビジネスの成長につながるんだと行動で物語っている。

そして、本物のギバーは、積極的に与え、期待はしない。いつも…


「何を与えられるか?」「どうすれば与えられるか?」「誰に与えられるか?」

を考えている。それが、スーパースターである所以であり、私の言うところの本物のギバーだ。

ベストセラー『デキる人の法則』の中で、ティム・サンダースは、これを「理性的かつ良識ある態度で、己の無形資産をビジネスパートナーに分け与えること」と表現している。そして、サンダースによれば「無形資産」とは、我々の知識であり、人脈であり、心遣いなのだそうだ。

あなたが与えられるものは1つではない

ギバーの中には、与えるものの種類が1つにとどまらず、何もかもを与えることで知られている人もいる。例えば、いつも「この本いいよ」と薦めて贈ってきたり、同時にひっきりなしに「あなたといい関係ができそうな人がいるんだけど、会ってみない?」と声をかけてくる人がそうだ。

『史上最高のセミナー』の作者、マイク・リットマンは、こうした行動が「価値の資産」を生むと言っている。他者と関係を構築する利点は、まさにそこにあるというのだ。しかも価値の資産は、作るのにお金は1円も要らない(まぁ本代と郵送代はかかるかもしれないが…)。しかし、その結果は???相手からの感謝だ。そしてもうおわかりのとおり、その気持ちは、後々お金では買えない価値を発揮する。そして…

本物のギバー同士がつながる理由

面白いことに、与えることで成功を収めてきた本物のギバーは、他のギバー達と繋がり合っている場合が多い。そして、これはもちろん偶然ではない。彼らは、意図的に自分と同タイプの人とネットワークを構築している。なぜか?

それは彼らが、平凡なネットワークでは「50:50の関係」が限界だが、本物のギバー達と築く最高の関係では「100:100の関係」が可能だと知っているからだ。トランプのゲームに例えるなら、彼らは絵札をどんどん使うからこそ、引くカードも絵札ばかりになるということなのだ。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。