Q:紹介料は支払うべき?

FROM ボブ・バーグ

私が口コミや紹介が事業の成功には不可欠だという話をするときに、よく訊かれることがある。それは、自分がだれか見込み客を紹介してもらうときには、紹介してくれた人に何らかの報酬やインセンティブを支払うほうがよいのか、という質問だ。

もらった紹介にはお金を支払うべき?

もちろん、個々の事例や状況に応じて答えは変わってくるだろう。ただ、私の感覚として言うならば、この質問に対する答えはNOになる。なぜなら、紹介してもらったことに対してインセンティブを用意するということが非生産的であるだけでなく、むしろ”反”生産的にさえなることもあるからだ。一体、どうゆうことかと不思議に思われたかもしれない。ではその理由についてお話しよう。

まず、紹介してもらうことに対してインセンティブを与えてしまうと、その紹介者はその報酬を目的としてあなたに見込み客を紹介するようになってしまう。そうなると、あなたからもらえる報酬目的で、本来不必要な人まで紹介してこようとするだろう。すると、あなたが”相応しくない”と感じられる人物まで紹介されてしまかねない。

人を動かす2つの動機とは?

次に動機の話になる。確かに、金銭的な報酬を受けられることが動機付けとなって、あなたのことを他の人に紹介したりすることは考えられるだろう。しかしながら、報酬よりももっと紹介者を動機づけできるものがある。それは、あなたの提供する商品やサービスが本当に人や社会のためになると感じられること。こうした動機のほうがより強い動機づけになり、もっと他の人とつなげたいと思い、その人は動いてくれるだろう。

これはつまり、内的な動機と外的な動機の違いでもある。かつて作家のダニエル・ピンクが、彼の著書『モチベーション3.0』の中で言及しているとおり、お金が得られるなどの外的な動機よりも、”自分は人のためになる正しいことをしている”といった内的な動機なほうがより強くその行動を促すものだ。

そしてもう1つ、私が紹介者にインセンティブを用意することをおすすめしない理由として、次のようなことが挙げられる。それは、仮にあなたに紹介されたある人物が、紹介者にインセンティブが支払われていることに気づいたらどう思うか。ということだ。おそらく、その人はあなたのことを不誠実な人だと感じるだろうし、あなたの商品やサービスについても同じように悪い印象を持ちかねない。

継続的に紹介してもらうための秘訣

だからこそ、インセンティブを介さずに、継続的に顧客を紹介してもらえるようにすることが肝要だ。それには、まず他者から信用できる人物としての口コミをあなた自身が得ること。そして、そのような紹介が続くようにみずから戦略的に働きかけることが重要だ。

しかしもちろん、紹介してくれた人にお礼や感謝を示すことは何ら間違ったことではない。そういうときにオススメなのは、紹介してくれた”後”で、そう相手がまったく予想していないタイミングで贈り物を贈ることが喜ばれるだろう。そうすることで、その贈り物は受け取る側にとってもより意味のあるものとなる。はからずとも結果的に意味ある報酬を得ることができたという点から、その人はあなたへ顧客を紹介するという行為を繰り返すようになる。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。