ボクシングとビジネスの共通点

FROM ボブ・バーグ

私は長いことボクシングをしていた。ついこの前、ちょっとした息抜きになんとなくテレビで試合を見ていた。どちらも若い選手で、技術的には互角、最後までゆくえの分からない試合だったのだが、そのうちの片方の選手からの強烈なジャブが決定打となり、試合は決着した。

ジャブはボクシングの基本技

ジャブが上手な選手は試合を有利にコントロールすることができる、というのはボクシングの世界ではよく知られた話だ。牽制したり、防御したり、間合いを取ったり、はたまた強烈な一撃を食らわせる前段階とあらゆる場面で使われる。このようにジャブはボクシングにおいて基礎的な打撃技の一つだ。

あのモハメド・アリを含む多くの有名ボクサーのジャブは、いずれも一級品だった。とはいえ、著名なボクサーの中にはジャブに秀でていない選手もいる。しかし、決してその数は多くない。そして、実は私たちはみなこのジャブのような”基礎的な打撃技”を習得している。

それは、まさしく自分自身の価値のことだ。まさに、ジャブがボクシングにおける基本であるように、自分自身の価値こそが、ビジネスにおいてあらゆるものの源泉となりうる。

あなたの価値は何か?

あなたの価値…例えば、温かい笑顔かもしれないし、相手の緊張を解き、考えを受け入れやすくする雰囲気なのかもしれない。あるいは、先天的、後天的に関わらず、相手のことを共感の力なのかもしれないし、次々と話を引き出す質問の能力かもしれない。はたまた、相手が何を必要としているのかを、やり取りの中で察知する能力なのかもしれない。

あなたの強みや得意分野がどういったものであれ、その武器はこれからも研ぎ澄ましていくべきなのだ。まさにボクシングのジャブのように日々実践し練習し、さらに洗練させていく必要がある。

なぜなら、それはあなたがあなたらしくあるための重要なファクターだからだ。もしかすると自分ではそんな風に感じられないかもしれない。けれども、あなたのその価値は、あなたがビジネスや人生で成功するための重要な要素となる。

あなたの武器を磨き上げること‥

あなたの強みが何なのか、考えてみて欲しい。それは生まれつき手に入れているものだろうか。あるいは、それともこれから成長させるべきものだろうか。おそらくきっとその両方に違いないだろう。

そのうえで、こう考えてみるものポイントだ。それは”あなたが誰かの強みを伸ばす手助けをすることで、その手助けされた人がより多くの人の力になれるようにできないか”と。

”強み”や得意といった自身自身の価値。そして、それらをどうビジネスの活動とつなげるのか。これらはとても重要な視点になる。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。