お人好しはビジネスでは弱者?

FROM ボブ・バーグ

「お人好しはバカを見る」という言葉について、私たちはこれを文字通りの意味で解釈しがちだ。言うまでもないが、いい人であることはよいことだ。とはいえ、あの人はいい人なのに稼ぎが多くないとか、この人は親切だけれども経済的な成功者ではない、といったことも現実にはある。

お人好しはビジネスでは弱者?

さて、私が先程のようなことを言うと「人に親切にすることとビジネスで成功することには相関関係がない」なんて思われるかもしれない。だが実は、大いに関係があるどころか、この2つは密接に関係している。

他人に親切な人はそれだけビジネスが発展する環境や人間関係を作り出す可能性を秘めている。もし仮に、何かのビジネスを一緒にしたいと考えている人がいたとする。その人の周りには多くの候補者がいるのだが、彼らの条件やスペックがほとんど同じなのであれば、だれだって「一緒にいて気分がいい人と仕事をしたい」と思うはずだ。しかし、いわゆる「いい人」であるだけでは、成功するのには不十分なこともまた事実である。

成功するために必要な「やり方」

「成功者には成功者特有の”やり方”がある」。かのウォレス・ワトルズは、著書『富を「引き寄せる」科学的法則』の中でこう言っている。つまり、成功とは正しいことの継続で成り立っている。正しいことを継続し続けた先にやがて成功者になれる。

例えば、何かしらの事業を行うにあたっても、事業の正しい”やり方”を心得ていなければ、いくらいい人だと言われていても成功することは難しいだろう。

長期的な成功を収められない人たち

一方、逆もしかりである。ビジネスで成功する”やり方”をきちんと心得ている人でも、他者に対して思いやりがないなら、人と関わるうえで大きな問題を抱えることになる。それが足かせになり、成功することは難しくなる。仮に一度、成功したとしても、”成功し続ける”ことはとても難しくなるだろう。

すると疑問に思うのは、世の中には意地悪だったり思いやりがない性格でありながら、少なくとも経済的には成功を収めている人がいるのはどうしてなのか、ということだろう。言うなれば、人格者とは言えない人が成功するのはなぜかといった問いだ。

その答えはシンプルで、彼らが自身の市場価値を発見し、また高める方法に長けているからだ。別の言い換えすれば、経済的な成功者としての”やり方”を非常によく心得ていると言える。彼らのパーソナリティ上の欠点を補うほどのアドバンテージがそこにあるということになる。

短期的な成功と持続的な成功

ただ、こうした人格者でない人たちが成功し続けるのは本当に難しく、概して彼らを取り巻く人間関係は少なくとも幸福なものとは言えない。もちろん、彼ら全員が同じ末路を辿るというわけではないが、最後まで人間関係に苦労することになるだろう。

一方、あなたが思いやりを持つ人として評判を確立し、ビジネスをおこなうことができれば、まわりの人は自然にあなたの力になりたいと思うようになるだろう。そうなれば、あなたが成功するのに立ちはだかる障害は最小化するはずだ。

しかし、誤解しないで欲しいのは「いい人」としてビジネスをすべきという考えは、ビジネスで戦略や方略を巡らせることを否定しているわけでないことだ。むしろ思慮深く、考えはどんどん巡らせるべきだ。

「いい人であること」と「成功できるやり方」。この2つがビジネスで成功し続けるための重要な要素になる。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。