長時間労働では勝てない

From 安永周平

こんな話があります。

ある木こりは、満身創痍になって木を切っていました。休憩も…昼休みさえとらず、できるだけ多くの木を切るために全力を注ぎました。朝は誰よりも早く働き始め、夜は誰よりも遅くまで働き続けました。他の木こりたちは、彼があまりにも速く木を切ることに驚嘆しました。

しかし、1日が終わる頃、彼よりも多くの木を切っていた木こりがいました。彼ほど懸命に作業をしていたわけではないし、休憩を何度もとっていたのに…です。彼はおかしいと思ってその木こりに歩み寄り、質問をしました。

「君はどうやってぼくよりも多くの木を切るんだね? 僕の方が朝から晩まで長時間、一所懸命に働いているはずなのに。もしよければ、君の成功の秘訣を教えてくれないかい?」

その木こりの答えとは…?

「成功の秘訣なんて特にないけれど、これだけは間違いない。どんなに作業が忙しくても、僕は時間をとって斧を研ぐようにしているんだ。斧がよく切れれば、より少ない労力で多くの木を切ることができるからね」

さて、お察しのとおり、この寓話でいう”斧を研ぐ”という作業は自分を高めるということです。向上心の高いあなたなら、名著『7つの習慣』における7つ目の習慣も”刃を研ぐ”であることを思い出したのではないでしょうか。それと同じです。

ソクラテスの「汝自身を知れ」という言葉がありますが、私たちは単に働くだけでなく、斧を研ぐように自分を高める時間を持たなければいけません。時間を取って、自分の人生の全ての分野で自分を厳しく見つめなければいけません。たとえば、人の話を聴くのが苦手だと思うなら、それを改善する。それが自分を高めるための第一歩です。

特に「自尊心」は大切です

特に「自尊心」を高めることは大切です。臨床心理学の研究によれば、自尊心の低い人は、自分の間違いを指摘されたり、ちょっとした批判の眼差しを向けられただけで一大事のように感じてしまいます。これでは、人とのコミュニケーションが上手くいかず、人間関係に支障をきたしますよね。

誰かの他愛ない発言を、無意識に”自分への皮肉”のように捉えてしまう人、被害妄想が激しくいつも人を疑っている人は、自尊心が低いために苦しんでいると見てまず間違いありません。そして、意外かもしれませんが、いつも人を罵りこき降ろしている傲慢な人も、実は低い自尊心のために苦しんでいるのです。

彼ら彼女らが、なぜそんな行動をするかというと、理由が2つあります。1つは、他人をこき下ろすことで自分の重要性を高めようとしているからです。そしてもう1つは、誰かに間違いを指摘されただけで、ただでさえ低い自尊心が崩壊するのを恐れているからです。

こうした状態が健全でないことは明らかでしょう。信頼関係に基づいたビジネスをする僕らは、自尊心を高める行動を取る必要があります。そこで、人が障害を乗り越えベストを尽くすための方法を研究している作家、アレクサンダー・ロックハート氏が推奨する9つの方法を紹介したいと思います。

自尊心を高める9つの方法

1.学び続ける

毎日新しいことを学びましょう。難しく考えず、新たに出会ったお客様の名前を覚えるだけでも構いません。新しいことを学びましょう。

2.スキルを磨く

自分が上手くできることを毎日やりましょう。どんなに些細なことに思えても、何かを達成することは自尊心が高まります。小さな目標を達成する成功体験を増やすことです。

3.自分を変える

自分の嫌な部分を変えましょう。諦めてはいけません。自分の嫌な部分、嫌いな部分が少し改善するだけで自尊心は高まります。

4.自分にポジティブに語りかける

自分に対して親切になりましょう。心の中で自分のミスを責めるのではなく、もっといいやり方があったことを認め、次回はそのやり方でやろうと決めればいいんです。

5.思い切る

リスクを取りましょう。たった1つの勇気ある行動が、自尊心を高める第一歩になります。行動することで、その結果として気持ちに変化が現れます。

6.冷静になる

ミスを犯すことは致命傷ではありません。精一杯努力している限り、自分は敗者ではないことを心に刻みましょう。1度ミスしたくらいで立ち直れなくなったりはしません。

7.現実的になる

“実現できる範囲内で”困難な目標を設定しましょう。繰り返しになりますが、どんなに小さな目標であっても、達成することによって自尊心を高めることができます。

8.運動をする

有酸素運動は健康を増進し、生命力を湧き上がらせる効果があります。体を動かして心身をリフレッシュすることは、人生の他の分野にも波及し、体だけでなく仕事や人間関係にもいい影響を及ぼします。

9.友人を選ぶ

自尊心を高めてくれる人や尊敬できる人と人間関係を築きましょう。メンタルに悪影響を及ぼす人と一緒に過ごしてはいけません。

いかがでしょうか? ちょっと抽象的ではありますが、9つの中で1つでもヒントになるものがあれば、ぜひ時間を取ってやってみてください。自尊心が高まれば、コミュニケーション、人間関係が大きく改善されますからね。それでは、今週もあなたがいいスタートを切れますように。

PS
相手の自尊心を傷つける行動は、まぁ上手くいきません。たとえば「論破」とか最悪です。それはこちらを読んでいただければ分かります↓

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この記事の執筆者

1982年生まれ。福岡県出身。九州大学工学部卒(修士)。『THE GO-GIVER』日本公式サイトの運営責任者。

トヨタ自動車で4年間、生産技術のエンジニアとして勤めた後、ダイレクト出版へ入社してセールス&マーケティングの仕事に従事。3ヶ月後、グループ会社である経営科学出版の事業を任される。年商2億ほどで赤字だった事業部を1年で黒字化。1枚のセールスレターで2万人超の新規顧客を獲得した実績もあり、マネージャーとして事業部の年商7億円突破に貢献。

5年目に独立し、福岡で寿コミュニケーションズ株式会社を設立。現在、建設業を含む2社の経営に携わり営業チームの強化に当たる。ボブ・バーグの日本における独占ライセンシーとなり、当サイト『THE GO-GIVER』を通じて、営業、士業、中小零細企業の社長に役立つ教育事業を展開中。福岡在住。