From 安永周平
ご存知かもしれませんが、このメルマガは新規読者の方を増やすためにSNSにいくつか広告を出しています。メルマガの大きなテーマとして、ビジネスにおける「紹介」を推しているので…まぁ紹介・口コミで読者が広がればいいんですが(苦笑) 事業の特性上、より多くの人に読んでもらいたいので広告を使う方がレバレッジが効いて効果的なんですよね。
広告に「いいね!」がたくさん付いても…
それで、ちょっと思ったことがあるんです。SNSの広告には「いいね!」が付くんですけど…意外にも広告に付くいいね!の数と、メルマガへの登録率(成約率)ってあまり関係ないんですよ。いいね!はたくさん付くけど全くメルマガ登録されないケースが多数あります。逆に、上手くいっている広告ほど全然いいね!が付かなかったりします。
もちろん、SNSは本来コミュニケーションのツールですから、いいね!がたくさん付くことは多くの共感を生んでいるわけで、それはそれでいいことでしょう。しかし、こと広告においては、いいねがたくさんついて喜んでる場合じゃありません。「成約」「購入」といった目的を果たさなければ、お金をかけて広告している意味がありません。
「いいね!がたくさんつけば多くの人にリーチするじゃん」「いいねがたくさんつけば多くの人にリーチするじゃん」と思うかもしれませんが、実はその効果って微々たるものです。数字で言えば、広告に金払ってリーチする規模の10分の1にも満たないんです。SNSは広告費使わない事業者には冷たいんですよね。ビジネスだから当たり前なんでしょうけど。
お客さんに困っているコンサルタントは…
たとえば「お客さんが見つからない。せっかく独立したのにこのままじゃ食っていけない…」と悩んでいるコンサルタントはたくさんいます。これ、サラッと書きましたが本当に多いです。でも彼ら彼女らは、その悩みに訴求した広告にいいね!なんてしません。「どうやってお客さんを探せばいいんだ…」というコピーが書かれた広告があって、興味があってもいいね!は押さない。
なぜなら、自分がお客さんに困っていることを人に知られたくないからです(※いいね!したら友達のタイムラインに通知が出たりしますからね)。だから、いいね!なんて押さずにリンク先のページを見て、自分に必要だと感じたら”コッソリ”登録するんです。この場合、広告の目的は果たしていますが、広告にいいね!は付きません。そう、上手くいっている広告って意外といいね!が少なかったりします。
人がいいね!をするのは内容に共感した時です。でも共感した人がそのテーマに対して問題を抱えているかどうかは別の話なんですよね。特に無形商材の広告が提供するのは問題解決ですから、その問題を抱えている人にリーチしないと成約しません。そして、いいねを押した人がそのサービスにお金払って申込みたいほど悩んでるケースは少ないんですよね。
いいね!が増えてビジネスは伸びるか?
さて、これは広告に限った話でしょうか? もちろん、SNSを含めたWEBのツールを使う目的はビジネスだけではありません。友人や知人とのコミュニケーションに使うのであれば、いいね!を増やすことを目的とするのもいいでしょう。しかし、仕事(ビジネス)のためにこうしたツールを使うのであれば、本来の目的を忘れてはいけません。貴重な時間を使うのであれば、何かしら仕事につなげなければいけないでしょう。
それが新規顧客の獲得であれば、先述のとおり「いいね!」を増やすためではなく、悩んでいる人に刺さるように広告メッセージを作らなければいけません。極論を言えば、いいねなんて費用対効果の面では1円にもならないんですから。SNSは予算を自分でコントロールできるので、使おうとする人は多いかもしれませんが…ここを履き違えると、お金をドブに捨て続けることになります。
広告での集客に向いていないケースも…
そもそも、自分のビジネスが広告での集客に向いているかどうかはよく考える必要があります。たとえば、先のコンサルタントの例でいうと「富裕層や経営者をお客さんにしたい」と思っている人は多いもの。お金を持っている人でなければ、継続して高額なコンサルティングを続けてくれない側面はありますからね。
しかし、こうした人が広告を読んでそのサービスに申し込むか…というと、その可能性は高くないと思います。なぜなら、富裕層と言われる人やオーナー経営者ほど、信頼できる人の情報しか信じないからです。誰が書いているかもわからない、どんな意図がはたらいているかもわからない情報に対しては慎重です。
「広告で一発当てよう」とか「WEBマーケティングのスキルを上げれば…」とか思うよりも、目の前の人に価値を提供することで気に入られ、信頼を勝ち取る。それを繰り返していると、ある時思っても見なかったような方を紹介してもらえることも出てきたりするものです。一攫千金とか狙いだしたら危険信号…自戒を込めて、これを忘れないようにしたいものです。
追伸:
「変わろう」と決意するのもちょっと危険な徴候です。その理由はこちらを確認してみてください↓