攻めの営業と一緒に使うべきモノ

From 安永周平

先週、中小零細企業向けの著書『小さな会社の稼ぐ技術』で有名な栢野克己さんが久々に福岡でリアルイベントを開催されたので、参加&再会してきました。やっぱり対面はよいですね。zoomにはない熱気があります。で、イベントの中で改めて「アナログ営業」の魅力に唸りました。内容は過激なこともあってここでは控えますが…苦笑 ぜひこの本を読んでみてください。とにかく小さな会社での成功事例が豊富です。それも胡散臭い抽象論ではなく、小規模事業者や営業マン個人が、今日からでも実践できるような具体的かつ骨太な事例ばかり。

最近はネット上の広告も競争が激しいですし、広告費(単価)だって上がっています。それに、WEBでPPC広告を運用するにはそれなりの技術が要りますから、今すぐ始められる人ばかりではないでしょう。ところが、アナログ営業で成果を上げる方法というのは、ちょっとした時間と労力を投下するだけで、その数倍、時には数十倍の成果につながることもあるわけです。たとえば…

見積り後に受注率を高める秘策

あるリフォーム会社は、受注のほぼ100%をネット経由で獲得しています(最近はネット上の競合も増え、アナログチラシも検討中とのこと)。ただし、この会社への問い合わせも、全てが「指名」というわけではありません。相見積もりの中の1社として選ばれることが多く、見積りは平均して3〜4社の競合になるそうです。しかし、「あること」を実行すると、受注の確率が高まると言います。

もちろん、それは特別な技術が必要なことでもなければ、大企業のように大金を準備できなければできない話でもありません。何かというと、「見積り当日、すぐにお礼ハガキを出すこと」です。これ、時間にして30分もかからないでしょう。経費だって、ハガキ代と切手代を合わせても100円程度です。これで受注率が上がるのであれば、やらない手はないと思いませんか?

実際、これは別の会社でも上手くいっています。栢野さんの知人で、リフォーム会社として成功している福岡市の『ホームテック株式会社』の小笠原良安社長もまた、見積り後のお礼ハガキを励行しています。曰く「受注後のお礼は当然だけど、最初の見積り段階でお礼ハガキを出す。すると、それに感動して発注してくれるお客がいるんです」とのこと。

「攻めの営業」×「お礼ハガキ」

ちなみに、ホームテック株式会社は全国に13支店を構え、年商は40億円(スゴい!)。立派なホームページも持っていますが、メインはアナログ営業だそうです。具体的にどうやっているのかというと…まず、担当エリアの一戸建てを外からチェックします。外壁がひび割れていたり、色褪せていたりしてペイントリフォームの需要がありそうな家に資料をポスティングし、その後、電話でアポイントをとって面会し、セールスをするという流れです。

広告の反響を待つ営業ではなく、攻めの営業なので顧客から断られることも多く、精神的なタフさが求められるでしょう。しかし、小笠原社長は「広告やネットの反響を待つのでは遅い。その段階では必ず見積り競争になる。リフォームを考える前、ニーズが顕在化する前の段階でアプローチしないと、ライバルとの価格競争になる」と言います。注目すべきは、こうした「攻めの営業」においても、見積り後のお礼ハガキという人間味溢れるアプローチが、確実な成果につながっている点でしょう。

有名な『ザイアンス効果』3つのポイント

しかし、これは考えてみれば当然のことかもしれません。というのも、このメルマガでは何度も出てきている、セールスにおける普遍の法則によれば「他の条件が全て同じなら、人は知っていて、気に入っていて、信頼している人に仕事や紹介を回す」からです。だとしたら、人間味溢れる行動は有利でしょう。そして、この法則を活用するにあたっては、有名な『ザイアンス効果(単純接触効果)』を押さえておくと、より成果も出やすいはず。つまり…

①人は知らない人には攻撃的、冷淡な対応をする

②人は会えば会うほど好意をもつようになる

③人は相手の人間的な側面を知った時、より強く相手に好意をもつようになる

というのもの。飛び込み営業で断られるというのは、①を考えれば当然の話です。冷静に考えれば、落ち込むような話ではありません。しかし、その後のフォローアップによって結果が180度変わることだって珍しくないのです。たとえば②について、見込み客や既存客と会う(フォローする)方法は、何も対面だけではありません。ハガキ、メルマガ、ニュースレターなど、直接会えなくても相手と接触する方法はあります。うちがメルマガをやっているのだって、これが大きな理由です(^^ゞ

接触頻度を増やす方法はたくさんある

また、最近はFacebookやTwitter、LinkedIn等のSNSでも気軽にコミュニケーションができますよね。個人的にFacebookは、知らない人に突然、友達申請のアプローチするよりも、1度会ったことがある人とコミュニケーションを増やす目的で使うのがいいんじゃないかと思っています。③で言うように、たとえばプライベートな話や失敗談など、自分の人間的な側面をさらけ出すとか…そうすれば、ウザがられたり嫌悪感を持たれたりすることも少なく、信頼関係を育むのに役立つのではないかなと。

いずれにしても、アナログな方法で私たちが改善できることは、まだまだたくさんあるように思います。単価の安い商品はネット通販で済むことも増えました。今後はAIに代替されていくこともあるでしょう。しかし、ある程度単価が高く、面談や打合せが必要だったり、キーマンが複数いるような法人向けの営業の場合は、今も昔も、そしてこれからも…相手から知ってもらい、気に入ってもらい、信頼されることが大切であり、対面で接するアナログ営業がモノを言うはずです。

PS
ちなみに、生命保険の営業が上手くいかない方はこちら読んでみてください…↓

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この記事の執筆者

寿コミュニケーションズ株式会社代表取締役/寿防災工業株式会社取締役。読者1万人超の当メルマガ『THE GO-GIVER』発行人であり、福岡で40年続く社員52名の防災設備会社 二代目。1982年生まれ。福岡県出身。筑紫丘高校→九州大学工学部卒(修士)

新卒でトヨタ自動車に入りマークXやクラウンのモデルチェンジ、バンパー塗装工場の新設を担当。4年目で退職し半年のニートを経て教育ベンチャーのダイレクト出版へ転職。1通のセールスコピーで累計2万人超の新規顧客を獲得したマーケティング経験は宝。マネージャーとなりメンバーから総スカン喰らった経験も宝。事業部が年商7億となった5年目、独立して寿コミュニケーションズを創業。

WEBメディア事業のお客様からの依頼でDMサポート事業を始めたら、紹介だけで受け切れないほど仕事依頼があり、現在は新規クライアント受付停止中。BtoB無形商材に特化したDM戦略&戦術が強い。本業は「人の命と建物を火災から守り地域の街づくりに貢献する」防災設備会社で事業承継を前提に組織改善と採用に奮闘中。