人格を磨く前にコレやろう

From 安永周平

数年前の暑い夏のことだったが…夜中に目が覚めて起き上がったら、体が揺れていた。「地震か?」と思ってよくよく周りを見ると…どうも揺れているのは自分みたいだ。体が重く、フラフラとしてまともに立てない。トイレに行くのにもフラフラ。変な汗もかいている。何だか吐き気もする…

風邪?夏バテ? 熱中症???

ちょうど今の連日の暑さを思い出すような日だった。原因は正直わからないのだが、どうやら体調を崩したのは確かだった。新型コロナウイルスが世に出る前だったのでよかったが、珍しくダウンして自宅で安静にすることにした。当時は創業間もない頃で、自分の体が資本みたいなもんだった。ダウンしている場合じゃなかったのだが、まぁこうなると仕方がない。

小さな会社では、こうしたリスクを抱えているところも少なくない。実際問題、「社長がトップ営業」というケースだって多い。パレートの法則(2:8の法則)にもあるように「トップ2割の人間が、売上の8割を作っている」というのは多くの会社に当てはまる。これが、社員10名以下の小さな会社であれば、「売上の9割を社長1人が作っている」みたいなことは普通にある。ところが、社長だって1人の人間であり、無理がたたってダウンすることもある。つまり…

「自分が倒れたら終わり」

の状態である。こうした状況は、あまり健全だとは言えない。お客様と面と向かって商談・営業するスタイルであれば、それこそ日々の仕事が凍結してしまいかねない。無理を押して、明らかに顔色の悪い状態で、初めてのアポや商談に臨んだところで、自分が望むような結果を得るのは難しいのではないだろうか。というのも、残念ながら、相手からどう見えるか…つまり「外見」というのは、説得力に大きな影響を与えるからだ。

たとえば、バイトの面接に2人の大学生がやって来たとしよう。1人は襟がピシッとしたシャツにチノパンに爽やかな笑顔。もう1人が首の周りがヨレヨレのTシャツに裾が擦り切れたジーンズでダルそうな表情でやって来たとしたら…あなただったら、どちらを採用するだろうか?実際、私も何度かアルバイトの面接をしてきたが、だらしない格好をしている人間は「仕事においてもだらしないのだろう…」と、無意識のうちに判断してしまう。

「説得力」を検証する面白い実験

説得力に関しては、リチャード・ワイズマンという心理学者が、アメリカのテレビ番組『People Watchers』で行った面白い実験がある。路上にゴミ箱があり、その隣に実験者が立つ。そして、実験者が道行く人に、落ちているゴミを拾ってゴミ箱に入れるように頼むというもの。ここで、実験者の服装を、Tシャツにジーンズというラフなものから、スーツ、警備員、そして警察官の制服…と次々に変えて、どのスタイルの時に最も効果が高いかを調べるものだ。

結果はもちろん、警察官の制服の時が、お願いを聞いてくれる確率が最も高かった。そして、次が警備員スタイルだ。それだけでなく、警察官や警備員の格好をしている時、人はどんなにバカげた頼みごとでも聞いてしまう、ということがわかったのだ。この実験結果は、人が服装を含めた「見た目」で人を判断し、その人に従うかどうかを決めていることを裏付けている。言いかえれば、だらしない格好や姿勢・顔色の悪さなどは、商談における説得力を欠いてしまうと言うことができそうだ。

人は「見た目」で判断される

このように人は、他人に対しては厳しく見た目で判断しているのに、自分のことになると意識が薄い人が多いもの。シワだらけのシャツを着ていたり、メガネが汚れて曇っていたり、角が擦り切れているバッグを使っていたりすると、「この人と取引して大丈夫か?」と思う人も多いはずだ。まずは他人の目になって自分を見てみることだ。自分の姿から説得力が感じられるかどうか、客観的に判断してみることはとても大切。

見た目を整えることで、信頼性も説得力も上げることができる。改めて考えるまでもなく、超カンタンな方法である。「男なら中身で勝負だ!」というのも素晴らしいことだと思うが、だからといって見た目を疎かにしていいという理由にはならない。というより、中身で勝負したいのなら、見た目で「足切り」に合わないように、いっそう外見にも力を入れるべきではないだろうか?中身と外見が揃えば、これほど強いことはないのだから。

PS
さて、お盆休みが今日で終わる人も多いだろう。明日からの仕事に備えるために昨日、妻と自宅の断捨離をしたら心がとてもスッキリした。提唱者であるやましたひでこさんと長らく一緒に仕事をさせてもらった経験が今も生きているのはありがたいこと。

断捨離もしかり、環境整備は全ての活動の基盤になるとつくづく思う。お盆の最終日に取り組むのも悪くないと思う。あと妻にも好評だったロングセラーの一冊、よければチェックしてみてほしい(すぐに読める電子書籍もあるよ)↓

この記事の執筆者

寿コミュニケーションズ株式会社代表取締役/寿防災工業株式会社代表取締役社長。読者1万人超の当メルマガ『THE GO-GIVER』発行人であり、福岡で42年続く社員53名の防災設備会社 二代目。1982年生まれ。福岡県出身。筑紫丘高校→九州大学工学部卒(修士)

新卒でトヨタ自動車に入りマークXやクラウンのモデルチェンジ、バンパー塗装工場の新設を担当。4年目で退職し半年のニートを経て教育ベンチャーのダイレクト出版へ転職。1通のセールスコピーで累計2万人超の新規顧客を獲得したマーケティング経験は宝。マネージャーとなりメンバーから総スカン喰らった経験も宝。事業部が年商7億となった5年目、独立して寿コミュニケーションズを創業。

WEBメディア事業のお客様からの依頼でDMサポート事業を始めたら、紹介だけで受け切れないほど仕事依頼があり、現在は新規クライアント受付停止中。BtoB無形商材に特化したDM戦略&戦術が強い。「人の命と建物を火災から守り地域の街づくりに貢献する」寿防災工業株式会社で2022年11月1日、代表取締役社長に就任。