影口を無くす4つのステップ

FROM ボブ・バーグ

ゴシップとは、昨今世間を賑わせることが多い話題のことでもある。もちろん、広義的にはそうだが、ここでまずゴシップとは何かをきちんと定義しよう。

なぜなら、さまざまな解釈や定義が異なったうえで、コミュニケーションをしていると、同じことを話しているはずなのに誤解を招くことがしばしばある。さて、ここでのゴシップとは…

ゴシップとは”本来はまったく不必要であるはずの、だれかを傷つけるような情報共有である”

としよう。もちろん、ネガティブな内容を共有することでだれかをその対象から守ったりすることもある。となれば、ネガティブな内容がすなわちゴシップというわけではない。逆に言えば、この定義によれば「よいゴシップ」というものは存在しない。

さて、ゴシップは上記で定義したように誰かの評判が傷ついたり、仲違いしたり、家族や組織が壊れたり、人生が台無しになることを引き起こしうるもの全般を指す。このようにゴシップにはよい点など何一つない。まず、この前提として話を進めよう。

ゴシップを無くす4つのステップ

では、こうしたゴシップに関わらないようにするにはどうしたらよいだろうか。さらに、自分の周囲の人がゴシップに関わろうとしているときに、さりげなく止めるにはどうしたらよいのだろうか。そのための 4つのステップをこれから見ていこう。

ステップその1。まず自分の問題を自覚する。

そう、ゴシップに関わってしまっている自分を認めるのだ。抱えている問題を解決したいと決心するなら、まずは問題を抱えている自分自身という存在を自覚しなければならない。

私自身の話をさせていただくと、実のところ長年の間、ゴシップに傾倒していた。私の両親はそういったものを避ける傾向にあったが、どういうわけか私はゴシップを常に口にする癖がついてしまっていたのだ。そして、おそらくは無意識のうちに、多くの人を、そして自分自身を傷つけてしまっていた。

しかし、30年前、ゴシップを言いふらす人が与えてきた損害について啓発する本を読んだことが転機になった。まるで自分のことが書かれているような気がして、目が覚める思いがした。自分のおこないをとても恥ずかしく思った私は、自分の人生のために自分が変わらなければならないと強く感じたのだ。

ステップその2。決断すること

自分の悪癖に気づいた私は、たとえ何があったとしても「この破滅的な習慣を終わらせる」と強い決断を下した。そして、その決断は適切な行動プロセスを策定するに至った。

もし私の話を聞いてあなたも「まるで自分のことのようだ」と思ったなら、きっとあなたも同じように変わることができる。そのうえで、まずは決断することだ。

もちろん、すぐに完璧に実践することは難しいかもしれない。その場合、段階的に実現していくようにしよう。今週はゴシップを10%減らし、来週は10%も減らす。といったように一歩一歩進んでいこう。

ステップその3。ダイエットしているのなら、スイーツショップに行かない

せっかくゴシップと距離を置こうとしているなら、ゴシップが溢れているようなところ、ゴシップが話題の中心になりそうな場を避けるべきだ。自分の生活の中で、ゴシップが発生しやすい場所や状況を振り返ってみよう。

慎重かつ意識的に選択しすることで、ついついゴシップを話したくなってしまうような誘惑に駆られることも少なくなるはずだ。

ステップその4:話題の件名を変えよう

ここまで確認したように、決断し、ゴシップに近寄らないようにしてもそのような状況に直面することがあるだろう。そう、ゴシップを完璧に制御できることなんてできないだろう、しかし、そんな状況でもできることがある。それはシンプルにその話題の方向性を変えることだ。

方向性を変えるにはポイントがある。まず、話している当事者を注意したり、侮辱したり、貶したりしないことになる。あくまで方向性を変えるだけだ。そのため、代替となるポジティブな話題や出来事をストックしておこう。

それでも、話題の方向性が変わらないようであれば、丁寧な理由を言い添えて、会話を切り上げよう。ゴシップを語る必要もちろんの聞く必要もないのだから。

さて、以上がそれぞれのステップになる。他にもこの習慣を断ち切る方法はあるだろうが、このステップに従えば、あなたは「絶対、他人を悪く言う人ではないと」だと周囲から評価を得られる。そして、それは素晴らしい信頼の源泉になる。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。