成功する人が朝を大事にする理由

FROM ボブ・バーグ

「朝を制する者は1日を制す」

誰の言葉かは分からないが、実に的を射た言葉だと思わないだろうか。例えば、手間のかかることや重要案件に取りかかるとしよう。もし、あなたがそれを午前10時よりも前に着手することができたなら、1日の成功は約束されたようなものだ。

また、1日のプレゼンのうち、少なくとも1つは朝食をとりながら行うような時間帯にすることで、商談はよりまとまりやすくなる傾向があるそうだ。あるいはこれまで自分が出会うことがなかった人たちの力になることができた、という例もある。このように朝の時間帯の有効活用でビジネスに成功した、という人の話は枚挙に暇がない。

成功する人が朝を大事にする理由

とはいえ、「そうか。なるほど」とはならない面もあるかもしれない。さて、少し個人的な話をしよう。私が20代半ばの頃だが、全米no.1のセールス・モティベーターとも称されるジグ・ジグラーの講義をカセットテープで聴いていた。ジグはそのその中で、朝早くに起きること。そして早く起きられた朝には良い言動を心がけることの重要性を説いていた。

当時の私といえば午前6時からテレビのニュースの仕事があったので、起床時間は午前3時であった。そんな私にとって午前3時に起きなければいけないなんて、どう考えても楽しいものではなかった。けれども、かのジグ・ジグラーが「それを嫌なものだと思わないことが肝要だ」と言っていたので、ひとまず私は素直に従うことにした。

成功する人の朝の習慣とは?

さて、これを実際に行動に移していたのが、私の父だった。父はいつも午前5時には目を覚まし、祈りを捧げたり、勉強をしたり、運動をしたりしていた。そういう朝の習慣をこなしている父が、機嫌が悪かったなんていうことは決してなかった。そして、父は常に成功を収めていた。当時の私はそんな父の姿をほとんど気にしたことがなかった。

けれども、そんな父の姿とジグの教えには重なる部分が多かった。そうして私は、ジグの教えに耳を傾けるようになった。ちなみに、どうすれば気分良く朝に目を覚ますことができるか、この方法について、ジグは次のように言っている。

気分良く目を覚ます方法

「今から21日間、目覚まし時計が鳴ったらすぐに飛び起きて、洗面所の鏡の前に行き、『生きていることは素晴らしいことだ』と自分に言い聞かせてください。今日はきっと素晴らしい1日になるぞ、目を覚ますというのは素晴らしいことだ、と自分に声を掛けるのです。この目覚まし時計とは、単に眠りからあなたを起こすためのアラームではないのです。さまざまなチャンスをものにするために目を覚ますためのものだと思ってください」と。

ところで、私もジグのこの教えを実践してみた。すると、21日も経たないうちに、朝起きるのが辛いということがなったのだ。つまり、私の中で新しい習慣となったのだ。もちろん、新しいことを習慣にするのにどれくらいの日数を必要とするかは、人によって異なる。21日というのは1つの例であって、あなたにとって必要な日数だけ、ということになる。

ここで鍵となるのは、早朝に起きるというのはあなたにとってとても有益だという点である。かのアメリカ建国の父、ベンジャミン・フランクリンも「早寝早起きをする人間は健康になれるし、裕福にもなれるし、賢くもなれる」という言葉を残している。

さて、あなたならどう朝の時間を有益に使うだろうか?

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。