私が支払った痛い代償の話

FROM ボブ・バーグ

突然だが、オズの魔法使いという作品をご存知だろうか?主人公のドロシーという少女が、別世界に飛ばされることでストーリーが展開していく。その中で、ドロシーは頭が欲しいカカシ。心が欲しいブリキ。勇気が欲しいライオンに出会い、元にいた世界に戻ろうと奮闘する物語だ。

見逃されがちな本当の問題とは?

ちなみに、このストーリーのミソは、それぞれ4人が欲しがっていたものが実は旅をしていく中で、結局手に入れていたというものになる。だが、これは別の見方もできる。例えば、ブリキは心がないことが問題のように感じている。しかし、本当の問題は別にある。それは、油をささないと動かない体だ。そもそも、ブリキはドロシーが油をささなければ動けなかった。

このように目先のことばかりにとらわれてしまい、長期的な視点には立てていないこと。これは由々しきことではないだろうか。実際、私はこうした問題に直面している。子供の頃の私は、運動神経が良かったので、ストレッチといった準備運動を全くしていなかった。

私が支払った痛い代償

当時の部活のコーチからストレッチの重要性をよく説かれていたものの、子供の私はそんなものは退屈で時間の無駄のように思っていた。なので、自ら進んでストレッチをしようと思ったことはなかったし、結果としてこのストレッチは私の習慣にはならなかった。

しかし、60代になった私はこの代償を払っている。というのも、最近のことだ。運動能力が低下したために咄嗟の動きができず、駐車場の舗装につまづいてしまい、ひどく転んでしまった。そのため、アザや傷だらけになってしまった。

ただ、これは少し前に起こったことで、今は完全に治癒していて、今は元気そのものだ。なので、心配はしないでほしい。とはいえ、もう少し注意が必要ではあるが。なので、これを読んでいるあなたには運動能力を維持するためにもストレッチを行うことを強くお勧めする。

この話で私が伝えたい本当のこと

ただ、ここで最も伝えたいことはそうゆうことではない。私が言いたいことは「やるべきことなのに、今していないことは何かないか?」ということだ。特に将来に痛い代償を支払わなくてはならないものであれば、なおさら取り組むべきだ。

まずは、何をすべきかを知ることも大切だ。けれども、やるべきとわかっていることを実行することもそれほど簡単ではない。きっとあなたは若い人だ。というのも、これを読んでいる”今日のあなた”は自分の人生の中でも若い。そう、明日、明後日になれば、その分私たちは老いていく。

若人であるあなたへの私からの忠告

そんな若いあなたに忠告しておきたい。「将来においてすべきだとわかっているのに、今していないことはなんだろうか?」

例えば、特定ビジネススキル…セールス、対人コミュニケーション、メンタル、金融、投資、リーダーシップなどなど私が言及していないスキルにおいても今開発したり、向上しておくべきものはないだろうか?

それが「将来のあなた」のことを守り救ってくれるかもしれない。あるいは不必要な代償を支払わなくて済むかもしれない。はたまた、もっと可能性を広げてくれるかもしれない。しかし、これらの恩恵は今の自分の決断によって生じるものだ。ぜひ、若き日の私のような失敗を犯さないで欲しい。

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この記事の執筆者

アメリカでは伝説的な元トップ営業マンであり、対人関係・影響力の行使に関する第一人者。「21世紀のデール・カーネギー」の異名を持つ。

現在は経営コンサルタント・講演家としても人気を博し、元大統領や著名な政治家からも助言を求められる。2014年には米国経営協会(AMA)からビジネス界のリーダー上位30人の1人に選出されている。

主なクライアントはゼネラル・エレクトリック(GE)、リッツ・カールトン、レクサス、アフラック、MDRT、全米不動産協会等。フォーチュン500社に名を連ねる大企業からも絶大な支持を受ける。

著書はこれまで世界21カ国語に翻訳され、累計発行部数は100万部を超えている。累計20万部の『Endless Refferals』や世界的ベストセラーとなった『THE GO GIVER』などは全米の企業で多く研修マニュアルとして使われている。フロリダ在住。