FROM ボブ・バーグ
拙著『THE GO-GIVER:あたえる人があたえられる』には、私とジョン・デイビッド・マンが提唱している5つの法則がある。
改めて、この5つの法則について確認していこう。第1の法則は「価値の法則」になる。これは「あなたの本当の価値はどれだけ多く受け取る以上のものを与えるかによって決まる」というものだ 。
ただ一見すると、この法則は直感に反する考え方かもしれない。なぜなら、得るよりも多くを与えるなんて破産確実だと思うだろう。ただ、この法則の本質を理解するには価格と価値の違いを知る必要がある。
「価格」と「価値」の違いとは?
まず、「価格」とはお金の量のことであり、数字であり限りあるものだ。 一方「価値」とは相対的なものになる。具体的に言えば、顧客やクライアントが “望んでいること”だ。
そう、商品やサービス、 コンセプト、アイデアなどにより特定の誰かにもたらされる価値は、その人物にとってお金や時間やエネルギーといった対価を支払う対象となる。
このように相手にその価値に満足してもらった上で あなたは価格の面でも利益を受け取ることができる。ここで例を挙げながらビジネスへの応用について考えてみよう。
価格以上の価値を与えた会計士
例えば、あなたは確定申告のために一人の会計士を雇ったとする。仮にその会計士への報酬を1000ドルとしよう。この1000ドルは言ってみれば “価格”になる。では、この価格に対してその人物が提供する価値は何だろうか。
例えば、この会計士は深い専門性と長年の経験を持ち、勤勉で仕事にも前向きだとする。しかも、クライアントが求めていることをしっかりと理解してくれる。
そして、実際に5000ドルもの節税を実現したとする。こうした作業を自分がしていたら何時間もかかる作業だろう。しかも、問題なく税金を納めたという安心感を得ることもできる。
こう考えると1000ドルの価格に対し、5000ドルの節税という金銭価値をもたらし、同時に時間や安心感という価値まで与えてくれることが分かる。
お金とは価値という雷が発する雷鳴のようなもの
まとめると、この会計士は5000ドル以上の価値を1000ドルの価格で提供している。つまり、受け取る以上の価値を与えているのだ。
そのうえで、私たちは「お金とは価値という雷が発する雷鳴のようなもの」と考える。周知のように雷は光ってから音が聞こえる。そう、価値が先に発生し、それからお金が生まれる。
だからこそ、価値を相手に与えることに注力しよう。集中するべきところに集中し、目の前の顧客やクライアントのことを考えれば、あなたにもその人の双方にとって良い結果になる。
これこそが、価値の法則だ。そう、あなたの本当の価値はどれだけ多く、受け取る以上のものを与えるかによって決まる。
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